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ドアで子どもが指を挟む事故を防ぐ方法

ドアを閉めようとした瞬間、後ろから子どもがついてきていた。きょうだいが勢いよくドアを閉め、そのすぐ横に下の子の手があった。

ドアの指挟み事故は、ほんの数秒の動きで起こります。

336人

東京都が東京消防庁の2023年データを基にまとめた情報では、「はさむ・はさまれる」事故で救急搬送された人は1,995人。そのうち0〜5歳の乳幼児は336人で、0〜5歳のすべての年齢で原因の1位が「手動ドア」でした。

しかも危険なのは、ドアが閉まる取っ手側だけではありません。子どもが蝶番側の隙間へ指を入れた状態でドアが動くと、強い力で指を挟むことがあります。

消費者庁には、保護者がドアの反対側に2歳の子どもがいることに気づかず閉めたところ、蝶番側へ入っていた小指が骨折し、一部断裂した事故も報告されています。

毎回「指を挟まないように見ていよう」と頑張るだけでは、家事や育児をしながら防ぎ続けるのは難しいものです。そこで大切なのが、ドアを閉める人だけではなく、ドアの隙間そのものへ対策することです。

このページでは、ドアのどこで指挟み事故が起きるのか、蝶番側や戸先側の安全対策、指挟み防止グッズの考え方、実際に指を挟んだときの確認方法まで紹介します。

このページでわかること

  • 子どものドア指挟み事故が起きる場所
  • 蝶番側が見落とされやすい理由
  • 隙間カバーやドアストッパーの使い分け
  • 開き戸・引き戸・折れ戸で見る場所の違い
  • 子どもが指を挟んだ直後に確認すること
  • 受診を考えたい状態
目次

ドアの指挟み事故はどう起きる?

子どもの指挟み事故は、子ども自身がドアを閉めたときだけに起きるものではありません。親が閉めた、きょうだいが開けた、風で急に閉まったなど、子ども本人とは別の力でドアが動くこともあります。事故が起きる場面を整理すると、次のようになります。

起きる場面子どもの状態起こり得る事故
ドアを閉める戸先へ手を置いている指・爪を挟む
ドアを開閉する蝶番側へ指を入れている強い圧迫・骨折
大人が閉める後ろからついてくる気づかず挟む
きょうだいが動かす反対側に子どもがいる強く挟まれる
風で閉まるドア付近へ手を置いている急な挟み込み
ドアを強く開く足をドア下へ入れている足指・爪のけが

消費者庁には、保護者が部屋を出てドアを閉めようとしたところ、追いかけてきた4歳の子どもの指を挟んだ事故も報告されています。さらに、きょうだいが木製ドアを強く開けた際、ドアと床の間に6歳児の足の爪が挟まり、爪が脱臼した事故もあります。

「閉めるときだけ注意する」ではなく、ドアが動くすべての場面を安全対策の対象にしておきましょう。

乳幼児の挟まれ事故では手動ドアが多い

ドアはどの家庭にもあり、毎日何度も開け閉めします。その身近さから、危険な設備として意識しにくいのですが、乳幼児の「はさむ・はさまれる」事故では手動ドアが大きな原因になっています。

0〜5歳のすべての年齢で手動ドアが1位

東京都が東京消防庁の救急搬送データを基にまとめた情報では、2023年に「はさむ・はさまれる」事故で搬送された0〜5歳の乳幼児は336人でした。原因を年齢別に見ると、0歳、1歳、2歳、3歳、4歳、5歳のすべてで「手動ドア」が1位となっています。特定の年齢だけに起こる事故ではないことが分かります。

つかまり立ちの時期にはドアへ手を掛け、自分で歩けるようになると大人の後ろをついて行き、自分で開閉できるようになると遊びの中でドアを動かす。成長するたびに、事故が起きる場面も変わっていきます。

小さな指はわずかな隙間にも入る

大人なら手を入れようと思わないような細い隙間でも、乳幼児の細い指なら入ります。東京都のこどもセーフティプロジェクトでも、乳幼児はいろいろな物へ触れ、細い指がわずかな隙間へ入った状態でその隙間が閉じることによって挟み込み事故が起きると説明されています。

ここで大切なのは、「子どもが触らなければいい」ではなく「触ったとしても指を挟みにくいか」という見方です。

ドアで指を挟みやすい3つの場所

室内の開き戸を見ると、事故が起こりやすい場所は大きく3つに分けられます。特に蝶番側は、大人から見えにくいうえ、ドアの開閉によって隙間が大きく変化します。

戸先側

戸先側は、ドアノブや取っ手が付いている側です。一般に「ドアに指を挟む」と聞いて最初に思い浮かべるのが、この場所ではないでしょうか。ドアを閉めると、ドア本体とドア枠の間の隙間がなくなります。子どもが枠へ手を掛けていたり、ドアを押さえていたりすると、そのまま指を挟むことがあります。

特に子ども同士でドアを開け閉めして遊んでいると、一人が反対側から勢いよく閉めることもあります。

蝶番側

より意識して確認したいのが、蝶番が付いている側です。ドアを開くと、ドア本体と枠との間に隙間ができます。その隙間へ子どもが指を入れた状態でドアが閉まると、隙間が急速に狭くなります。

消費者庁には、2歳児が蝶番側へ小指を挟み、骨折・一部断裂に至った事故が報告されています。東京都も、手動ドアによる事故では、子どもがドアや蝶番の隙間へ手を置いた状態で事故が起きるケースがあり、爪の欠損、骨折、指の切断に至る事故も報告されているとしています。

ドアを安全にするときは、取っ手側を確認した後、必ず反対側の蝶番も見てください。

ドア下

手だけではなく、足の指を挟むこともあります。消費者庁には、自宅できょうだいと一緒にいた6歳児が、木製ドアを強く開けられたことで、ドアとフローリング床との間へ左足の親指を挟み、爪を脱臼した事故が報告されています。

室内ドアによっては、床との間にわずかな隙間があります。裸足で過ごすことが多い家庭では、次の点も確認しておきましょう。

  • 開けたときに足へ当たらないか
  • 下の隙間へ足指が入らないか

子どもがドアで指を挟む5つの場面

事故を防ぐには、ドアだけを見るより「誰が、いつ動かすのか」を考えると危険な場面を見つけやすくなります。特に注意したいのは、子ども本人以外がドアを動かすケースです。

大人が子どもに気づかず閉める

子どもは音を立てずに後ろからついてくることがあります。東京都が紹介する事故例にも、子どもがそばにいることに気づかず保護者がドアを閉め、指を挟んだケースがあります。特に次のような日常の移動では、親を追いかけてくることがあります。

  • トイレへ入る
  • 洗面所から出る
  • 寝室を出る
  • 廊下からリビングへ入る

ドアを閉める前に、一度子どもの位置を見る習慣が役立ちます。

子ども自身がドアを開け閉めして遊ぶ

ドアを自分で動かせるようになると、開けたり閉めたりする動作そのものが遊びになります。東京都にも、子どもがドアを開け閉めして遊んでいる最中に指を挟んだ事例があります。

「何度も閉めないで」と注意するだけでは繰り返すこともあります。頻繁に触るドアなら、安全用品を使って物理的に挟みにくくする方法を考えてください。

きょうだいが勢いよく開閉する

下の子へ「ドアには触らない」と伝えていても、上の子が動かすことがあります。遊びの途中で勢いよく部屋へ入る。追いかけっこでドアを閉める。けんかをして強く閉める。こうした場面では、ドアの反対側にいる子どもの手まで確認できません。

きょうだいがいる家庭では、ドアのルールを小さい子だけのものにしないことが大切です。

風でドアが急に閉まる

開けたままにしたドアでも安全とは限りません。窓を開けて風が通ると、室内ドアが突然勢いよく閉まることがあります。消費者庁は、開いているドアが風などで急に閉まることがあるとして、ドアストッパーなどの活用を案内しています。特に風の通り道にあるドアは、普段より強く閉まることがあります。

後ろから大人を追いかける

4歳児が部屋を出た保護者を追いかけ、閉まりかけたドアへ指を挟んだ事故も報告されています。子どもからすると、「お母さんが行った」「お父さんについて行こう」と動いただけです。

そのため「ドアに触らない」と教えるだけではなく、大人側も閉める前に子どもの位置を確認します。

蝶番側は隙間カバーで指を入れにくくする

ドアの安全対策で、特に優先して確認したいのが蝶番側です。ドアを開いた状態で横から見ると、子どもの指が入るだけの隙間ができるドアは少なくありません。

蝶番側の隙間をそのままにしない

東京都は、手動ドアの事故予防として、蝶番部分へ隙間防止カバーを付ける方法を紹介しています。消費者庁も、必要に応じて蝶番部分へ隙間防止カバーなどの指挟み防止用品を使うよう案内しています。

カバーによって、次の事故経路そのものを作りにくくします。

  1. 子どもの指が隙間へ入る
  2. そのままドアが閉まる

子どもの手が届く高さまで確認する

カバーを付けるときは、「蝶番が一つ隠れたから大丈夫」と考えず、実際に子どもがどこまで手を伸ばせるかを見ます。つかまり立ちの子どもと、3〜4歳の子どもでは手が届く高さが違います。子どもが背伸びしたり、ドアへ手を掛けたりしたときも含めて確認してください。

カバー自体が外れないか確認する

安全用品は、一度取り付ければずっと同じ状態とは限りません。ドアは毎日何度も動くため、次のようなことがあります。

  • 粘着部分が浮く
  • カバーがずれる
  • 部材が破れる
  • 子どもが触って外す

掃除のときなどに、カバーがきちんと機能しているか確認します。

戸先側はドアが完全に閉まらない工夫をする

戸先側では、指が残ったままドアが完全に閉じることを防ぐ方法があります。その一つがドアストッパーなどの指挟み防止用品です。

ドアストッパーを使う

消費者庁と東京都は、風などによる急な閉まりを防ぐ方法としてドアストッパーの活用を案内しています。製品によって、ドア上部へ付ける、ドア下へ付ける、床側で固定するなど形が異なります。使用するドアに対応していることを確認し、製品の説明どおりに取り付けてください。

子どもがストッパーを外さないか見る

子どもが成長すると、これまで触れなかった安全用品へ手が届くようになります。自分で外せるようになったストッパーは、安全対策として十分に機能しません。

小さな部品が外れる製品では、誤飲など別の事故につながる可能性もあります。「付いているか」だけでなく、「今も正しく使えているか」を確認してください。

ドアを開けたままにする場合は風対策もする

普段は開放しているドアでも、窓を開けた日だけ突然閉まることがあります。窓とドアの位置によって風の通り方が変わるためです。特に季節の変わり目など、窓を開ける機会が増えたときはドアの動きも確認してみましょう。

ドアが勢いよく閉まらない仕組みも検討する

後付けの安全用品だけではなく、ドアそのものの閉まり方を変える方法もあります。これから住宅を新築・リフォームする家庭では、設備選びの段階から指挟み対策を考えることもできます。

ドアクローザーで閉まる速度を抑える

東京都は、新築やリフォームの際には、開閉を緩やかにするドアクローザーなどの利用も検討するよう案内しています。勢いよく閉まるドアより、閉まる速度を抑えられるドアの方が、子どもの手に気づける余地を作りやすくなります。

ただし、クローザーがあることだけで指挟みを完全に防げるわけではありません。蝶番側への対策などと組み合わせて考えます。

ソフトクローズ機能のあるドアも確認する

閉まり際に速度を弱めるソフトクローズ機能を備えた扉もあります。住宅設備を選ぶ際には、「静かに閉まるか」だけではなく、「子どもの指挟みに配慮した構造か」という視点で仕様を確認してみてください。

新築・リフォームでは指挟み防止仕様も確認する

東京都は、住宅の新築やリフォーム時には、指挟み防止仕様のドアも選択肢として挙げています。後から安全用品を追加するだけでなく、最初から隙間ができにくい構造を選ぶ方法です。家族構成が変わる可能性も考え、子どもがいる時期だけではなく長く使いやすい設備を選びましょう。

開き戸・引き戸・折れ戸で危険な場所は違う

家の中にある「ドア」は、すべて同じ構造ではありません。京都市の子ども安全情報でも、住宅内には開き戸・引き戸・折れ戸などがあり、それぞれで子どもの手足を挟む事故が起きると注意喚起されています。

開き戸は蝶番側と戸先側を見る

一般的な室内開き戸では、次の3か所を確認します。

  • 戸先側
  • 蝶番側
  • ドア下

特に蝶番側は、ドアが開いているときほど隙間が大きくなるため、「今は開いているから安全」と考えないようにしてください。

引き戸は閉じる側の隙間を見る

引き戸では、ドアを横へ動かしたときに手や指を挟む場所がないか確認します。京都市も、引き戸ではストッパーなどによって空間を作り、手足を挟まないようにする対策を案内しています。引き戸だから開き戸より必ず安全、とは限りません。

折れ戸は折れ曲がる部分にも手を入れない

折れ戸では、扉同士が折れ曲がる部分に隙間ができます。日本小児科学会でも折れ戸式扉による手指外傷が報告されており、消費者庁の室内ドア事故情報からも関連資料として案内されています。

収納扉やクローゼットについては別に確認する必要がありますが、折れ戸を日常的に子どもが開閉する家庭では、可動部分へ手を入れないよう環境と声かけの両方で対策します。

子どもの成長でドア事故の起き方は変わる

ドアの指挟み対策は、最初に安全用品を付けたら終わりではありません。子どもができることが増えるたびに、危険な場所も変わります。

発達の目安起こりやすい行動確認したいこと
ハイハイドア付近へ近づく蝶番側の隙間
つかまり立ちドアや枠へ手を置く手が届く高さ
1〜2歳頃ドアを触る・押すカバー・ストッパー
2〜3歳頃開閉して遊ぶ急に閉まらない工夫
3〜5歳頃自分で部屋を出入りする開閉時のルール
きょうだいがいる別の子がドアを動かす双方の位置

月齢や年齢はあくまで目安です。「もう3歳だから大丈夫」ではなく、次の点を見てください。

  • 自分でドアを動かせるか
  • 蝶番まで手が届くか
  • きょうだいとドアで遊ばないか

子どもには「ドアから手を離す」を短く伝える

指挟み防止グッズで環境を整えたうえで、子どもにもドアの使い方を伝えます。ただ「危ないよ」と繰り返すより、何をすればよいのかを具体的にした方が分かりやすくなります。

「危ないよ」だけで終わらせない

  • 「ドアを閉めるときは手を離そう」
  • 「ドアの横に手を置かないよ」

のように、してほしい行動を短く伝えます。事故の怖さを強調して不安にさせる必要はありません。「ここに指があると、閉めたときに挟まるから離そうね」と伝えれば十分です。

蝶番の隙間には手を入れないと教える

子どもにとって、取っ手側は「ドアが閉まる場所」と分かりやすい一方、蝶番側は危険が見えにくい場所です。ドアを少し開いた状態で、「ここの隙間には手を入れないよ」と具体的に示しておくと分かりやすくなります。ただし、教えたからカバーを外してよいということではありません。

きょうだいにも同じルールを伝える

ドアを動かせる上の子には、「閉める前に反対側を見る」「下の子がいるときは強く閉めない」と伝えます。指挟み事故は、挟まれた本人ではなく別の子どもがドアを動かしたことで起きる場合もあります。家族全員のルールにしておきましょう。

大人も閉める前に一度見る

子どもだけに注意を求めるのではなく、大人にもできることがあります。ドアを閉める前に、次の順で一度見る。数秒の確認ですが、後ろからついてきた子どもに気づくきっかけになります。

  1. 足元
  2. 後ろ
  3. 蝶番側

3分でできるドアの指挟み防止チェック

家にある室内ドアを一枚選んで、半分だけ開いてみてください。普段ドアを閉じた状態では見えなかった隙間が見えてきます。各項目はタップしてチェックを付けられます。

蝶番側

戸先側

ドア周辺

ドア下

すべてのドアを一度に対策する必要はありません。まずはリビング、寝室、トイレなど、家族が何度も通るドアから見ていくと進めやすくなります。

ドアの指挟み防止でやりがちな勘違い

ドアは昔からある設備なので、「普通に使えば大丈夫」と感じやすい場所です。しかし、子どもの細い指と大人の手では条件が違います。

「取っ手側だけ見ればいい」

見落としやすいのが蝶番側です。消費者庁には、保護者がドアを閉めた際、蝶番側へ入っていた2歳児の小指が骨折・一部断裂した事故があります。ドアを確認するときは、次の手順までをセットにしてください。

  1. 戸先側を見る
  2. 反対側へ回る
  3. 蝶番の隙間を見る

「子どもが自分で閉めなければ大丈夫」

大人が閉めたドアでも事故は起きます。東京都には、保護者が子どもの存在に気づかずドアを閉め、指を挟んだ事例があります。子どもがドアを操作できる年齢になっているかどうかだけで安全を判断しないようにします。

「開けておけば挟まない」

開けて固定していないドアは、風によって突然閉まる場合があります。消費者庁も、風などによる急な閉まりを防ぐため、ドアストッパーなどを利用するよう案内しています。「開けた」ではなく、「勝手に閉まらない状態になっている」ところまで確認してください。

「指挟み防止グッズを付けたから終わり」

隙間カバーやストッパーは、正しく付いている間に機能します。毎日の開閉でずれたり、粘着部分が剥がれたりすることもあります。子どもが成長して外せるようになることもあるため、ときどき状態を確認してください。

「言えば分かる年齢だから防止用品は不要」

言葉が分かる年齢になっても、事故原因が本人とは限りません。きょうだいが閉めることもあれば、大人が気づかず閉めることもあります。環境対策と声かけは、どちらか一方ではなく組み合わせて考えます。

「少し挟んだだけなら大丈夫」

指挟み事故では、外から大きな傷が見えなくても内部でけがをしている場合があります。東京都の資料では、手動ドアによる事故で爪の欠損、骨折、指の切断まで報告されています。強く挟んだ場合は、泣き止んだかどうかだけで判断せず、指の状態を確認してください。

ドアに指を挟んだときに確認すること

「バタン」という音の後に子どもが大泣きすると、大人も慌ててしまいます。まずドアから指を解放し、安全な場所へ移したら、無理に指を曲げたり揉んだりせず状態を確認します。見るのは、出血、腫れ、内出血、指先の色、動かせるか、爪の状態です。

出血がある

まず傷の位置と出血量を確認します。出血している場合は、清潔なガーゼや布などを当てて圧迫します。何度もめくって確認するより、しばらく圧迫を続けます。出血が多い、傷が深い、なかなか止まらない場合は、早めに医療機関へ相談してください。

爪の周囲から出血している場合も、爪を無理に動かしたり剥がしたりしないようにします。

腫れ・痛みがある

指を強く挟むと、時間がたってから腫れや内出血が目立ってくる場合があります。痛みや腫れがある場合は、患部を無理に動かさず冷やします。冷却材などを使用するときは皮膚へ直接強く当て続けず、冷やし過ぎにも注意してください。「動くか確認しよう」と何度も曲げ伸ばしする必要はありません。

爪が黒くなった・浮いた

指先を挟むと、爪の下で出血して黒っぽく見えることがあります。また、爪が割れたり、浮いたりする場合もあります。爪の下に血がたまって強く痛む、爪が大きく浮いている、爪の周囲から出血が続く場合は、処置が必要になることがあります。

自宅で爪へ穴を開けたり、剥がしたりせず医療機関へ相談してください。

指が変形している・動かせない

指の向きが不自然、いつもと形が違う、痛みが強くてまったく動かせない場合は、骨折や関節のけがなども考える必要があります。消費者庁には、室内ドアの蝶番側に挟まれた2歳児の小指が骨折・一部断裂した事故も報告されています。

無理にまっすぐ戻そうとしたり、何度も動かしたりせず、早めに受診してください。

指先の色がおかしい

指先が白っぽい、青紫色が強いなど、普段と明らかに色が違う場合も注意します。強い腫れがある、感覚がおかしい、指先の状態が戻らない場合などは、早めに医療機関へ相談してください。

受診を考えたい状態

軽く挟んですぐ痛みが落ち着くケースもあれば、骨や爪まで傷ついている場合もあります。子どもは「どこがどれくらい痛い」と正確に説明できないこともあるため、見た目と使い方の両方を見てください。特に次のような状態では、医療機関への相談を考えます。

  • 指の形が明らかにおかしい
  • 強い痛みが続いている
  • 指を動かせない
  • 腫れがどんどん強くなる
  • 出血が止まらない
  • 深い傷がある
  • 爪が大きく浮いている
  • 指先の色が普段と明らかに違う
  • 指先の一部が大きく傷ついている

骨や関節などのけがを疑う場合、整形外科では診察と必要に応じたX線検査などによって状態を確認します。

#8000/夜間や休日に「今すぐ受診した方がよいのか」「朝まで待ってよいのか」と判断に迷う場合は、子ども医療電話相談を利用できます。全国共通の短縮番号で、地域の相談窓口へつながり、小児科医師や看護師から症状に応じた対応や受診について助言を受けられます。2026年5月22日時点で全国47都道府県で実施されていますが、利用できる時間帯は地域によって異なります。

指の一部が切断されるほどの重大な外傷の場合は、通常の打撲とは扱いが異なります。日本整形外科学会は、切断された指を適切に冷却しながら、再接着術に対応できる医療機関で治療する必要があるとしています。

ドアの指挟み事故についてよくある質問

ドアに指を挟んだ直後は、見た目の変化が少なくても「このまま様子を見ていいのかな」と迷うことがあります。家庭で特に判断しにくい疑問を整理します。

ドアに指を挟んだら最初に何を確認する?

まずドアから指を解放し、出血、腫れ、指の形、指先の色、爪の状態を確認してください。子どもが指を使えるかも参考になりますが、痛がっている指を無理に曲げ伸ばしして確認する必要はありません。強い出血、変形、強い腫れなどがあれば早めに受診します。

ドアに挟んだ指は冷やした方がいい?

痛みや腫れがある場合は、患部を安静にして冷やす方法があります。冷却材などを皮膚へ直接当て続けず、子どもの皮膚の状態も確認しながら行ってください。冷やしても強い痛みが続く、腫れが増してくる場合は、冷却だけで済ませず医療機関へ相談します。

指を動かせれば骨折していない?

「動かせるから絶対に骨折していない」とは判断できません。強く挟んだ後に腫れや痛みが続く、特定の場所を強く痛がる、使い方が普段と明らかに違う場合には、医療機関で状態を確認してもらう方が安心です。骨や関節の状態については、必要に応じて整形外科でX線などを用いて診断します。

爪の下が黒くなったらどうする?

ドアへ指先を挟むと、爪の下で出血して黒っぽく見えることがあります。強く痛む、爪が浮いている、爪の周りから出血している場合は医療機関へ相談してください。自宅で爪を剥がしたり、爪へ穴を開けたりしないようにします。

指から血が出ているときはどうする?

清潔なガーゼや布などで傷を覆い、圧迫して出血を抑えます。爪や皮膚が大きく傷ついている、出血が止まらない場合は受診してください。指の一部が大きく損傷している場合は、緊急性が高い外傷として対応する必要があります。

ドアの指挟み防止グッズはどこに付ける?

まず確認したいのが蝶番側です。消費者庁と東京都は、蝶番部分へ隙間防止カバーを設置する方法を案内しています。また、風などでドアが急に閉じる場所ではドアストッパーも対策になります。どちらか一つを付ければすべての指挟みを防げるわけではないため、自宅のドアで危険な場所を確認して使い分けます。

蝶番側と戸先側ではどちらが危険?

どちらでも指挟み事故は起きるため、両方の対策が必要です。特に蝶番側は隙間へ指を入れた状態でドアが動くと強く圧迫されるため、見落とさないようにしてください。消費者庁には蝶番側で骨折・一部断裂に至った2歳児の事故が報告されています。

引き戸にも指挟み防止は必要?

引き戸にも挟み込み事故の可能性があります。開き戸とは危険な場所が違うため、閉める側や戸袋側など、子どもの手が入る隙間がないか確認してください。京都市も、開き戸だけでなく引き戸・折れ戸による手足の挟み込み事故へ注意を呼びかけています。

賃貸でもドアの指挟み対策はできる?

後付けできる隙間カバーやドアストッパーなどを使える場合があります。ただし、粘着タイプやネジを使う製品では、ドアや壁面の材質、賃貸借契約などを確認してください。原状回復が気になる場合は、取り付け前に管理会社や大家へ確認すると安心です。

ドアは「閉まる場所」より子どもの手がある場所を見る

ドアの指挟み事故を考えるとき、私たちはつい「ドアをゆっくり閉めよう」と閉める側の行動ばかり意識してしまいます。もちろん、それも大切です。でも実際には、次のような事故も起きています。

  1. 大人がドアを閉める
  2. 子どもが後ろからついてくる
  3. 蝶番側へ手を置く
  4. 大人からは見えない
  5. そのまま閉めてしまう

だから、ドアを見るときは、戸先側だけでなく、蝶番側、ドア下、そして子どもの手足が来る場所まで確認してください。

一度、自宅のドアを半分だけ開いて、子どもの高さまでしゃがんでみると分かりやすくなります。取っ手とは反対側を見ると、普段は意識していなかった蝶番の隙間が見えるかもしれません。

  • そこへ指が入った状態でドアが閉まったらどうなるか
  • 風で急に閉まったらどうなるか
  • きょうだいが反対側から開けたらどうなるか

毎回「目を離さない」ことだけを安全対策にするのではなく、そもそも子どもの指が挟まりにくい状態へ変えておく。それが、毎日何度も使うドアで子どもの指を守るための現実的な安全対策です。

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