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学資保険おすすめランキング【_y_年最新】返戻率・選び方を徹底比較

「子どもの大学進学に備えたいけれど、どの学資保険を選べばよいのかわからない」「返戻率が高くても、本当に得なの?」と迷いますよね。私も子どもの教育費を考え始めたときは、商品ごとに条件が違い、比較するだけでも大変だと感じました。

学資保険は、ランキングの順位や返戻率だけで選ぶものではありません。毎月の保険料、払込期間、お金を受け取る時期、契約者に万一のことがあった場合の保障まで確認することが大切です。また、家庭によってはNISAや預貯金を組み合わせたほうがよい場合もあります。

この記事では、主要な学資保険を同じ視点で比較し、メリットだけでなく元本割れや途中解約の注意点もわかりやすく解説します。

このページでわかること
  • 学資保険おすすめランキングと商品の比較結果
  • ソニー生命や明治安田生命など主要商標の特徴
  • 返戻率、月額保険料、払込期間を比較する方法
  • 学資保険とNISAの違いと家庭に合った選び方
目次

学資保険おすすめランキングと比較結果

学資保険のランキングを見ると、サイトによって1位の商品が違い、「結局どれを選べばよいの?」と迷ってしまいますよね。

これは、資料請求件数で順位を決めるサイトもあれば、返戻率や保障内容をもとに評価するサイトもあるためです。ランキングの数字だけでは、同じ基準で比較されているとは限りません。

ここでは2026年7月時点の公式情報をもとに、返戻率・受取率の公表例、払込期間、受取時期、保険料払込免除、加入できる年齢、家庭に合わせやすいかという点から比較しました。

ただし、契約者と子どもの年齢、性別、支払方法などによって保険料と返戻率は変わります。順位は商品の絶対的な優劣ではなく、比較を始めるための目安としてご覧ください。

学資保険おすすめ商品の比較一覧

主要な学資保険の特徴を、一覧で比較すると次のとおりです。

順位学資保険公式サイトに掲載された返戻率・受取率の例主な特徴向いている家庭
1位フコク生命「みらいのつばさ」約131.3%2種類の受取方法と4種類の払込期間から選べる。兄弟割引もある返戻率とプランの選択肢を重視したい家庭
2位明治安田生命「つみたて学資」最大129.2%18歳から21歳まで毎年受け取れる。10歳または15歳までに払込みを終えられる大学在学中の学費に備えたい家庭
3位ソニー生命「学資保険(無配当)」最大127.4%受取時期や払込期間を家庭に合わせて設計しやすい貯蓄性とプラン設計の自由度を重視したい家庭
4位JA共済「学資応援隊」個別の契約条件で試算中学・高校・大学など、進学時期に合わせたプランを選べる子どもの年齢が高めでも検討したい家庭
5位日本生命「ニッセイ学資保険」個別の契約条件で試算大学進学時から年1回、合計5回受け取れる。祝い金あり・なしを選べる大学の授業料を毎年準備したい家庭
6位アフラック「夢みるこどもの学資保険」個別の契約条件で試算高校入学時の一時金と大学4年間の学資年金を受け取れる高校と大学の進学費用に備えたい家庭

フコク生命の約131.3%は、契約者が30歳男性、子どもが0歳、22歳満期、5歳までの短期払いなど、所定の条件による例です。2種類の受取方法と4種類の払込期間を組み合わせられる点も特徴です。

明治安田生命の最大129.2%も、契約者25歳男性、子ども0歳などの条件による例です。受取率の高さに加え、18歳から21歳まで毎年教育資金を受け取れるため、大学の入学金だけでなく、2年目以降の授業料にも充てやすくなっています。

ソニー生命の最大127.4%は、契約者30歳男性、子ども0歳、10歳までの年払いなどの条件による例です。同じ受取総額200万円でも、10歳までに払い終える例と18歳まで支払う例では、月々の保険料と返戻率が変わります。

つまり、公式サイトに掲載されている最大の返戻率だけを並べても、正確な比較にはなりません。短期間で保険料を支払うプランほど返戻率は高くなりやすい一方、毎月または毎年の支払額は大きくなります。

貯蓄性を重視したい家庭におすすめの学資保険

支払った保険料に対して、できるだけ多く教育資金を受け取りたい家庭では、フコク生命、明治安田生命、ソニー生命が比較候補になります。

フコク生命の「みらいのつばさ」は、大学入学資金を重点的に受け取るジャンプ型と、幼稚園から大学まで節目ごとに受け取るステップ型があります。5歳、11歳、14歳、17歳までの払込期間を選べるため、早く払い終えて返戻率を重視する方法と、期間を長くして月々の負担を抑える方法を選択できます。

明治安田生命の「つみたて学資」は、大学時代に毎年資金を受け取るシンプルな設計です。特約を多く付けて保障を厚くする商品ではなく、教育資金の積立を重視したい家庭と相性がよいでしょう。

ソニー生命では、契約者に万一のことがあった場合、以後の保険料が免除され、所定の学資金を受け取れる仕組みがあります。貯蓄性だけでなく、「親に何かあっても進学費用を残したい」と考える家庭にも比較しやすい商品です。

ただし、返戻率を上げるために無理な短期払いを選ぶのはおすすめできません。子どもが小さい時期は、住宅購入、保育料、習い事、家電の買い替えなど、予定外の出費も重なりやすいからです。

返戻率が数%高くても、家計が苦しくなって途中解約すれば、解約返戻金が払込保険料を下回る可能性があります。少し余裕を残した金額で続けることのほうが大切です。

保障と教育資金の両方を重視したい家庭におすすめの学資保険

貯蓄性だけでなく、契約者に万一のことがあった場合の保障も重視したい家庭では、JA共済、日本生命、ソニー生命などを比較してみましょう。

JA共済の「学資応援隊」は、進学時期に合わせて中学・高校・大学のプランを選べます。契約者が死亡した場合や所定の重い障害状態などに該当した場合は、条件を満たせば以後の共済掛金が免除されます。出生前から12歳まで加入を検討できるため、学資保険の検討を始めるのが遅くなった家庭にも選択肢があります。

日本生命の「ニッセイ学資保険」は、大学入学にあたる年齢から年1回、合計5回の学資年金を受け取れる商品です。こども祝金あり型では、小学校・中学校・高校の進学時期にも祝い金を受け取れます。

学資保険の保障は、医療保険のように幅広い病気やけがを保障するものではありません。基本となるのは、契約者に万一のことがあったときに保険料の支払いが免除され、予定していた教育資金を確保する仕組みです。

保障範囲は商品によって違うため、「どのような状態になったら払込免除になるのか」を契約前に確認しましょう。

祝い金を進学時に受け取りたい家庭におすすめの学資保険

大学入学時にまとめて受け取るだけでなく、小学校・中学校・高校の進学時にもお金を受け取りたい家庭には、フコク生命のステップ型や日本生命のこども祝金あり型が候補になります。

入学時には授業料だけでなく、制服、学用品、通学用品、部活動などの費用もかかります。私も子どもの進学時には、「授業料以外にも、こんなに必要なの?」と驚きました。節目ごとの祝い金は、こうしたまとまった出費に充てられるのがメリットです。

一方で、大学費用を最優先にしたい場合は、途中で祝い金を受け取らず、大学進学時までまとめて準備するプランのほうが合うことがあります。

アフラックの「夢みるこどもの学資保険」は、高校入学時に学資一時金を受け取り、大学入学時から4年間にわたって学資年金を受け取る仕組みです。出生予定日の140日前から申し込めます。

祝い金が多いほどお得とは限りません。受取回数を増やすと、大学時に残る金額が少なくなることもあります。まずは「高校までの費用は毎月の収入から支払うのか」「大学費用を最優先で貯めるのか」を夫婦で話し合ってから、受取時期を決めることが大切です。

家庭に合う学資保険は、ランキング1位の商品ではなく、無理なく払い続けられ、必要な時期に必要な金額を受け取れる商品です。候補を2~3商品に絞ったら、契約者と子どもの年齢、希望する払込期間、受取総額を同じ条件にして、保険料と返戻率を比較しましょう。

ソニー生命や明治安田生命など主要な学資保険を商品別に比較

学資保険は、保険会社によって返戻率だけでなく、保険料を支払う期間や教育資金を受け取る時期が異なります。

たとえば、大学4年間に分けて受け取る商品もあれば、小学校・中学校・高校の入学時にも祝い金を受け取れる商品があります。契約者が亡くなった場合だけでなく、病気や介護状態まで保険料払込免除の対象とする商品もあります。

ここでは、主要な学資保険について、特徴や向いている家庭、申し込む前に確認したい点を商品別に見ていきましょう。

ソニー生命の学資保険

ソニー生命の「学資保険(無配当)」は、教育資金を受け取る時期や保険料の払込期間を、家庭の希望に合わせて検討しやすい商品です。

公式サイトでは、契約者が30歳男性、子どもが0歳、22歳満期、保険料を10歳まで年払いするⅢ型の契約例として、返戻率127.4%が掲載されています。

ただし、この数字はすべての契約に適用されるものではありません。契約者と子どもの年齢、払込期間、月払いか年払いかなどによって返戻率は変わります。途中解約した場合には、解約返戻金が払込保険料の総額を下回る可能性もあります。

ソニー生命が向いているのは、次のような家庭です。

・大学在学中の教育費を計画的に準備したい
・短期払いを利用して返戻率を高めたい
・家庭の希望に合わせて受取方法を相談したい
・担当者に教育資金全体の相談をしたい

一方で、返戻率を高くするために10歳までの短期払いを選ぶと、毎年または毎月の保険料は高くなります。返戻率だけを見て決めず、住宅費や習い事の支出と重なっても払い続けられるか確認しましょう。

明治安田生命のつみたて学資

明治安田生命の「つみたて学資」は、大学進学後にかかる費用を重点的に準備したい家庭に向いています。

子どもが18歳から21歳になるまで、教育資金と満期保険金を計4回受け取る仕組みです。大学入学時だけでなく、2年目以降の授業料や一人暮らしの費用にも充てやすくなっています。

公式サイトには、所定の条件で保険料を一括払いした場合、受取率が最大129.2%になる契約例が掲載されています。また、契約者に万一のことがあった場合は、その後の保険料の払込みが免除されます。出生予定日の140日前から申し込むことも可能です。

明治安田生命が向いているのは、次のような家庭です。

・大学4年間の授業料を中心に準備したい
・子どもが小さいうちに保険料を払い終えたい
・進学前の祝い金より大学費用を優先したい
・貯蓄性と保険料払込免除の両方を重視したい

最大受取率の契約例は、一括払いなどの限られた条件で算出されています。月払いを選んだ場合や、契約者の年齢などが異なる場合は同じ数字にならないため、自分の条件でのシミュレーションが欠かせません。

フコク生命のみらいのつばさ

フコク生命の「みらいのつばさ」は、教育資金の受取方法と保険料の払込期間を組み合わせて選びたい家庭に向いています。

受取方法は、進学の節目ごとに祝い金を受け取る方法と、大学入学時の資金を重視する方法の2種類があります。払込期間は4種類が用意されており、家庭の収入や今後の支出に合わせて検討できます。

公式サイトには、契約者が30歳男性、子どもが0歳、22歳満期、保険料を5歳まで月払いするジャンプ型の契約例として、返戻率約131.3%が掲載されています。実際の返戻率は年齢、性別、払込方法などによって異なります。

また、兄弟で加入した場合の保険料割引があることも特徴です。2人以上の子どもの教育資金を準備したい家庭では、比較候補に入れやすいでしょう。

ただし、公式サイトの高い返戻率は5歳までに保険料を払い終える契約例です。保険料の支払いが短期間に集中するため、毎月の家計負担を必ず確認してください。

日本生命のニッセイ学資保険

日本生命の「ニッセイ学資保険」は、大学進学後の教育費を毎年受け取りたい家庭に向いています。

大学進学時期から学資年金を受け取る仕組みがあり、こども祝金あり型を選ぶと、小学校・中学校・高校の入学時期にも祝い金を受け取れます。

こども祝金なし型は子どもが0歳から6歳まで、こども祝金あり型は0歳から2歳までが加入年齢の範囲です。契約者の加入年齢も型や払込期間によって異なります。

日本生命が向いているのは、次のような家庭です。

・大学在学中の授業料を毎年準備したい
・小学校から高校までの入学費用にも備えたい
・祝い金の有無を家庭の方針に合わせて選びたい
・契約者に万一の場合の保障を重視したい

進学時の祝い金は便利ですが、途中で受け取る分が増えるほど、大学時にまとめて受け取れる金額との配分が変わります。高校までの費用を普段の収入で支払える家庭では、祝い金なし型も比較してみましょう。

アフラックの夢みるこどもの学資保険

アフラックの「夢みるこどもの学資保険」は、高校入学時と大学在学中の費用を分けて準備できる商品です。

高校入学時には学資一時金を受け取り、大学入学時から4年間は学資年金を受け取れます。高校の制服代や入学費用と、大学の授業料の両方に備えたい家庭にとって、使う時期をイメージしやすい設計です。

出生予定日の140日前から申し込めるため、妊娠中から教育資金の準備を始めることもできます。なお、申し込みには担当者との面談が必要です。資料請求後に募集代理店から連絡が入ります。

アフラックが向いているのは、次のような家庭です。

・高校入学時にもまとまった資金が必要
・大学4年間に分けて教育資金を受け取りたい
・妊娠中から加入を検討したい
・担当者から説明を受けて決めたい

インターネットだけで申し込みを完結させたい人には、面談が負担に感じられるかもしれません。面談では返戻率だけでなく、払込総額、受取総額、途中解約した場合の金額まで確認しましょう。

JA共済のこども共済

JA共済の「こども共済」は、民間の生命保険会社が販売する保険ではなく、JA共済が提供する共済商品です。

教育資金を重視する「学資応援隊」では、中学・高校・大学の進学時期に合わせたプランから選べます。子どもの加入年齢は0歳から12歳までですが、選択するプランによって加入できる年齢は異なります。

契約者が死亡した場合や、所定の後遺障害・要介護状態などに該当した場合は、原則としてその後の共済掛金が免除されます。ただし、払込免除を付けない契約もあるため注意が必要です。

JA共済が向いているのは、次のような家庭です。

・子どもの年齢が高く、一般的な学資保険に入りにくい
・中学や高校から教育資金を受け取りたい
・貯蓄性と契約者の保障を両立したい
・普段から地域のJAを利用している

子どもが12歳まで加入できる点は魅力ですが、遅く加入すると保険料を積み立てられる期間が短くなります。月々の共済掛金が高くなる可能性があるため、加入可能年齢だけで判断しないようにしましょう。

住友生命のたのしみキャンバス

住友生命の「たのしみキャンバス」は、子どもの教育資金に活用できる年金の仕組みを使った商品です。

一般的な学資保険のように、子どもを被保険者として進学祝い金を受け取る仕組みではなく、個人年金保険を教育資金の積立に活用します。保険料払込期間が終わったあと、払込保険料総額を上回る年金を受け取れる設計です。

住友生命が向いているのは、次のような家庭です。

・大学在学中の費用を年金形式で受け取りたい
・進学祝い金よりも大学費用を優先したい
・個人年金保険を教育資金に活用したい
・一般的な学資保険以外も比較したい

注意したいのは、子どもの教育資金専用の保障商品とは仕組みが異なる点です。契約者に万一のことがあった場合の扱いや、途中解約時の返戻金について、一般的な学資保険と同じだと思い込まずに確認してください。

第一生命のこども応援団・Mickey

第一生命の「こども応援団・Mickey」は、契約者に万一のことがあった場合の保障範囲を選べることが特徴です。

17歳または18歳から、学資金と満期保険金を通算5回受け取れます。また、出生予定日の140日前から加入できるため、妊娠中から検討できます。

商品は、保険料払込免除の保障範囲などによって3つの型に分かれています。

・こども応援団A型
・Mickey B型
・Mickey C型

A型とB型には所定の保険料払込免除がありますが、C型には払込免除保障がありません。保障を減らすと保険料や返還率の面で有利になる可能性はありますが、契約者に万一のことがあったときも支払いが続く点には注意が必要です。

返戻率だけを優先して保障なしの型を選ぶのではなく、「親に何かあったときに教育資金を残す」という学資保険の目的も踏まえて選びましょう。

かんぽ生命の学資保険

かんぽ生命の学資保険は、教育資金を受け取る時期を3つのコースから選べます。

選択できる主な受取方法は、次のとおりです。

コース主な受取時期
大学入学時に備えるコース大学入学時
小・中・高と大学入学時に備えるコース小学校・中学校・高校・大学の入学時
大学入学時と在学中に備えるコース大学入学時から在学中

契約者が死亡するなど所定の事由に該当した場合、その後の保険料を支払う必要はなく、予定していた学資金を受け取れます。

また、出生予定日の140日前から加入できます。10歳までに保険料を払い終えるプランでは、子どもの加入年齢が0歳から5歳までとなります。

かんぽ生命が向いているのは、次のような家庭です。

・小学校から大学まで進学時に資金を受け取りたい
・大学在学中の授業料に備えたい
・郵便局で対面相談したい
・受取時期がわかりやすい商品を選びたい

複数のコースから選べる反面、受取時期を分散させると大学時に残る金額も変わります。大学費用を最優先するのか、小学校からの私立進学にも備えるのかを決めてから選びましょう。

主要な学資保険には、それぞれ異なる強みがあります。しかし、公式サイトに掲載された最大返戻率だけを比べても、自分に合う商品は判断できません。

比較するときは、次の条件をそろえることが大切です。

・契約者の年齢と性別
・子どもの年齢
・準備したい教育資金の総額
・保険料の払込期間
・月払いまたは年払い
・教育資金の受取時期
・保険料払込免除の保障範囲

同じ条件の見積もりを2社から3社ほど取得すると、月々の負担と受取総額の違いがわかりやすくなります。ランキング上位の商品をそのまま選ぶのではなく、家計を圧迫せず満期まで続けられる商品を選びましょう。

学資保険とは子どもの教育資金を準備するための保険

学資保険とは、子どもの進学や大学入学に必要な教育資金を、保険料として計画的に積み立てる保険です。契約時に決めた時期を迎えると、祝い金や学資年金、満期保険金などの形でお金を受け取れます。

普通の貯金と大きく違うのは、契約者である親に万一のことがあった場合、一般的にその後の保険料が免除され、予定していた教育資金を受け取れる点です。ただし、払込免除となる条件や保障内容は商品ごとに異なります。

「子どものためのお金を準備したいけれど、自分だけでは貯金を続けられるか不安」という家庭にとって、学資保険は教育資金を別に確保する方法の一つになります。

学資保険の基本的な仕組み

学資保険では、親や祖父母などが契約者となり、子どもを被保険者として契約するのが一般的です。契約後は、月払いや年払いなどで保険料を支払い、子どもの成長に合わせて教育資金を受け取ります。

基本的なお金の流れは、次のとおりです。

時期主な内容
契約時受取総額、払込期間、受取時期などを決める
払込期間中毎月または毎年、決められた保険料を支払う
進学時契約内容に応じて祝い金や学資金を受け取る
満期時満期保険金や最後の学資年金を受け取る

たとえば、子どもが0歳のときに加入し、10歳まで保険料を支払い、18歳から大学4年間に分けて学資金を受け取るといった設計ができます。

ただし、保険料を支払った分が必ず増えて戻るとは限りません。契約内容によっては、祝い金と満期保険金の受取総額が、払込保険料の総額を下回る場合もあります。

満期保険金と祝い金の違い

学資保険で受け取るお金には、主に「祝い金」と「満期保険金」があります。

祝い金は、小学校、中学校、高校、大学などの入学時期に合わせて受け取るお金です。学資年金と呼ばれ、大学入学後に毎年受け取るタイプもあります。

満期保険金は、契約時に決めた満期を迎えたときに受け取るお金です。

種類主な受取時期主な使い道
祝い金小学校・中学校・高校・大学の入学時入学金、制服、学用品など
学資年金大学入学後に毎年授業料、生活費、通学費など
満期保険金18歳・20歳・22歳などの満期時大学費用、留学費用、卒業後の準備など

進学のたびに祝い金を受け取れると便利ですが、途中で受け取った分を生活費に使ってしまうと、大学進学時に十分なお金が残らない可能性があります。

大学費用を最優先にしたい家庭では、途中の祝い金を設けず、18歳以降にまとめて受け取る商品も比較してみましょう。

契約者に万一のことがあった場合の保険料払込免除

学資保険の重要な特徴が、保険料払込免除です。

保険料払込免除とは、契約者である親が死亡した場合など、保険会社が定める条件に該当したとき、その後の保険料を支払わなくても契約が継続する仕組みです。満期を迎えれば、契約時に決めた祝い金や学資金を受け取れます。

たとえば、子どもが5歳のときに契約者が亡くなり、まだ保険料の支払いが残っていたとします。払込免除の条件を満たせば、それ以降の保険料を家族が負担しなくても、予定していた教育資金を確保できます。

これが、普通の積立貯金にはない学資保険の強みです。

ただし、次の内容は商品によって異なります。

・死亡以外にどのような状態が払込免除の対象になるか
・病気や介護状態も対象になるか
・払込免除を付けないプランがあるか
・告知が必要か
・保障が始まる時期はいつか

「払込免除あり」と書かれているだけで安心せず、どのような場合に適用されるのかを契約概要や注意喚起情報で確認しましょう。金融庁も、保険契約では保険金が支払われない主な場合や解約返戻金などの重要事項を注意喚起情報として示すことを求めています。

学資保険と一般的な貯金の違い

学資保険と貯金は、どちらも教育資金を準備する方法ですが、お金の自由度と保障に違いがあります。

比較項目学資保険一般的な貯金
積立の継続保険料として定期的に支払う自分の判断で積み立てる
お金の引き出し満期前は自由に引き出しにくい必要なときに引き出せる
親に万一の場合所定の条件で保険料が免除されるその後の積立は原則として止まる
元本割れ途中解約などで起こる場合がある預金の範囲では基本的に起こりにくい
受取時期契約時に決める自由に決められる

普通の貯金は、急な出費に対応しやすい点がメリットです。一方で、教育資金として貯めていたお金を、車の購入や家電の買い替えなどに使ってしまう可能性があります。

学資保険は簡単に引き出せないため、教育資金を別に確保しやすい反面、途中解約すると受取額が払込保険料を下回る場合があります。

そのため、生活費や急な出費に備える貯金を十分に残したうえで、余裕資金の一部を学資保険に回すことが大切です。

学資保険だけですべての教育費を準備しようとせず、日常の貯金やNISAなどと役割を分けると、家計の変化にも対応しやすくなります。

学資保険の返戻率とは支払った保険料に対する受取額の割合

学資保険を比較するとき、よく目にするのが「返戻率」という数字です。返戻率が高い商品ほどお金が増えるように見えるため、ランキングでも重視される傾向があります。

しかし、返戻率は契約者と子どもの年齢、保険料の払込期間、支払方法、祝い金の受取時期などによって変わります。同じ商品でも契約条件が違えば返戻率は異なるため、最大返戻率だけを見て選ぶのはおすすめできません。

返戻率の計算方法

返戻率とは、支払った保険料の総額に対して、祝い金や満期保険金を合計していくら受け取れるかを示す割合です。保険会社によっては「受取率」と表記されることもあります。

計算式は次のとおりです。

返戻率=受取総額÷払込保険料総額×100

たとえば、毎月16,000円を15年間支払い、18歳から4年間にわたって合計300万円を受け取る契約を考えてみましょう。

項目金額・期間
月額保険料16,000円
払込期間15年間
払込保険料総額288万円
受取総額300万円
返戻率約104.1%

この場合、計算は次のようになります。

300万円÷288万円×100=約104.1%

支払った288万円に対して300万円を受け取るため、差額は12万円です。明治安田生命の解説でも、同様の条件による返戻率の計算例が紹介されています。

ここで注意したいのは、返戻率104.1%が「毎年4.1%ずつ増える」という意味ではないことです。15年間の払込みから受取りまでを通じて、支払総額に対する受取総額が約104.1%になるという意味です。

投資信託の年利や預金金利とは数字の意味が異なるため、返戻率だけを見て運用成績を判断しないようにしましょう。

返戻率が100%を超える意味

返戻率が100%を超えていれば、満期まで契約を続けた場合、払込保険料総額より受取総額のほうが多くなります。

反対に、返戻率が100%を下回る場合は、支払った保険料より受け取る金額が少なくなる計算です。

返戻率支払総額が200万円の場合の受取額差額
95%190万円10万円少ない
100%200万円増減なし
105%210万円10万円多い
110%220万円20万円多い

貯蓄性を優先するなら、返戻率100%以上の商品を比較候補にするのが一つの考え方です。

ただし、返戻率が100%を下回るからといって、必ずしも悪い商品とは限りません。医療保障や死亡保障などが付いている場合、その保障に保険料の一部が使われるため、受取率が低くなることがあります。

教育資金を増やすことを優先するのか、子どもや契約者の保障も重視するのかによって、適した商品は変わります。

返戻率を比較するときは契約条件をそろえる

学資保険を比較するときは、保険会社ごとに同じ条件で見積もりを取ることが大切です。

たとえば、一方は5歳までに支払いを終えるプラン、もう一方は17歳まで支払うプランでは、毎月の保険料も保険会社が運用できる期間も異なります。最大返戻率だけを並べても、公平な比較にはなりません。

最低限、次の条件をそろえましょう。

比較する条件確認する内容
契約者年齢と性別をそろえる
子ども年齢をそろえる
受取総額200万円、300万円など同額にする
払込期間10歳、15歳、18歳までなど同じにする
支払方法月払い、年払いなどをそろえる
受取時期大学入学時、大学4年間などをそろえる
保障保険料払込免除などの有無をそろえる

たとえば、フコク生命では、30歳男性が0歳の子どもを対象に、5歳までに保険料を払い終える契約例として約131.3%の返戻率が掲載されています。一方、17歳まで支払う別の契約例では約113.7%です。短期払いでは返戻率が高くなる一方、毎月の保険料負担も大きくなります。

ソニー生命が掲載する最大127.4%の契約例も、30歳男性、子ども0歳、10歳までの年払いなど、所定の条件による数字です。条件によっては127.4%を下回ることが公式サイトに明記されています。

ランキングに掲載された数字をそのまま自分の返戻率だと思わず、必ず自分の年齢や希望する払込期間で試算してもらいましょう。

返戻率が高くても必ずしも最適とは限らない理由

返戻率が高い商品でも、月々の保険料が家計に合わなければ、よい選択とはいえません。

特に短期払いは、保険料を早く支払い終えることで返戻率が高くなりやすい反面、毎月または毎年の支払額が大きくなります。子どもが小さい時期は、保育料、住宅費、車の購入、習い事などの支出も重なりますよね。

無理な保険料を設定して途中解約すると、解約返戻金が払込保険料総額を下回る可能性があります。学資保険は、満期まで続けることを前提に検討する必要があります。

返戻率以外にも、次の点を確認してください。

・毎月の保険料を無理なく支払えるか
・必要な進学時期にお金を受け取れるか
・契約者に万一の場合の払込免除があるか
・途中で祝い金を受け取る必要があるか
・生活費とは別に急な出費に備える貯金があるか

返戻率が130%の商品を途中で解約するより、返戻率が110%でも無理なく満期まで続けられる商品のほうが、結果として教育資金を確保しやすい場合があります。

私も子どもの将来を考えると、「少しでも多く準備したい」と思ってしまいます。そのお気持ちはよくわかります。しかし、高い数字を追い求めて今の生活が苦しくなっては本末転倒です。

返戻率は重要な比較項目ですが、家計に合った月額、必要な受取時期、保障内容とセットで判断しましょう。

学資保険で失敗しないための選び方

学資保険は、一度加入すると10年以上付き合うこともある商品です。そのため、返戻率が高いという理由だけで選ぶのではなく、家計への負担、保険料の払込期間、教育資金の受取時期、保障内容まで確認する必要があります。

生命保険文化センターによると、学資保険には進学時に祝い金を受け取るタイプと、18歳から22歳ごろまで毎年学資年金を受け取るタイプがあります。また、祝い金や満期保険金の受取総額が、払込保険料総額を下回る商品もあります。

ランキング上位の商品を選ぶことよりも、「わが家が必要とする時期に、必要な金額を受け取れるか」を考えることが大切です。

大学進学までに準備したい教育資金を決める

最初に決めたいのは、学資保険でいくら受け取りたいかです。

教育費のすべてを学資保険だけで準備する必要はありません。学資保険は大学入学時のまとまった支出に使い、大学在学中の授業料は貯金や毎月の収入から支払う方法もあります。

反対に、大学入学時だけでなく、4年間の授業料まで学資保険で準備したい家庭もあるでしょう。

まずは、教育資金の使い道を次のように分けて考えてみてください。

準備する費用主な内容
大学入学前の費用受験料、入学金、前期授業料、引っ越し代
大学在学中の費用毎年の授業料、教材費、通学費
一人暮らしの費用家賃、生活費、家具、家電
高校までの進学費用制服、学用品、入学金、部活動費
予備資金浪人、留学、進路変更などへの備え

たとえば、大学入学時に200万円を準備し、大学2年目以降の費用は貯金と収入で支払うと決めれば、学資保険の目標額は200万円程度になります。

大学4年間にわたって毎年資金を受け取りたい場合は、18歳から21歳または22歳まで学資年金を受け取れる商品が候補です。学資保険には、大学入学時にまとめて受け取る商品と、数年間に分けて受け取る商品があります。

目標額を決めないまま相談すると、月々の保険料が高いプランを提案されても、必要性を判断できません。先に「何のために、いつ、いくら必要か」を夫婦で話し合っておきましょう。

無理なく払い続けられる月額保険料を決める

学資保険で最も避けたいのは、家計が苦しくなって途中解約することです。

貯蓄型保険は、解約する時期によって解約返戻金が払込保険料を下回ることがあります。学資保険は自由に引き出せる貯金とは違うため、満期まで継続できる金額に設定しなければなりません。

月額保険料を決めるときは、現在の家計だけでなく、今後増える可能性がある支出も考えましょう。

・住宅ローンや家賃
・保育料や給食費
・習い事や部活動の費用
・車の購入や買い替え
・兄弟姉妹の教育費
・親の働き方や収入の変化
・急な病気や家電の故障

子どもが0歳のときには余裕があっても、小学生以降に習い事が増えたり、第二子が生まれたりすると、家計の状況は変わります。

私も子どもが小さい頃は、「今払えるなら大丈夫」と考えがちでした。しかし、進学や習い事が重なると、毎月の支出は思った以上に増えていきます。

月額保険料は、今払える上限ではなく、収入が少し減った場合でも続けられる金額にしておくと安心です。

生活費とは別に、急な出費に使える貯金を確保してから加入しましょう。生活防衛資金がない状態で学資保険を優先すると、出費が発生した際に保険を解約することになりかねません。

短期払いと18歳払いの違いを比較する

学資保険の保険料は、子どもが10歳や15歳になるまでに払い終える短期払いと、17歳または18歳ごろまで支払う方法があります。

一般的には、保険料を早く払い終えるほど返戻率が高くなりやすい一方、毎月の保険料は高くなります。払込期間が長ければ月々の負担は抑えやすくなりますが、返戻率が下がる場合があります。学資保険は、同じ商品でも払込期間によって保険料や返戻率が変わります。

比較項目短期払い17歳・18歳ごろまでの払込み
月々の保険料高くなりやすい抑えやすい
返戻率高くなりやすい短期払いより低くなる場合がある
払込みが終わる時期子どもが小さいうち高校進学後まで続くことがある
家計への影響短期間に負担が集中する長期間支払いが続く
向いている家庭収入と貯蓄に余裕がある月々の負担を抑えたい

返戻率だけを考えれば、短期払いは魅力的に見えます。しかし、短期払いを選んだことで貯金ができなくなり、急な出費に対応できなくなっては意味がありません。

反対に、払込期間を長くすると、契約者が払込免除の対象となった場合に免除される可能性のある期間も長くなります。短期払いと長期払いのどちらが有利かは、返戻率だけでは決められません。

次の3つの見積もりを出してもらうと比較しやすくなります。

・10歳までに払い終える場合
・15歳までに払い終える場合
・17歳または18歳まで支払う場合

それぞれの月額保険料、払込総額、受取総額、返戻率を並べ、家計に合うものを選びましょう。

満期保険金と祝い金の受取時期を確認する

学資保険は、商品によって満期や祝い金の受取時期が異なります。

大学入学時の資金として使う場合は、実際の入学手続きに間に合う時期に受け取れるかが重要です。

大学の入学金や前期授業料は、高校卒業後ではなく、合格後すぐに支払いを求められることがあります。商品や契約日、子どもの誕生日によっては、18歳満期を選んでも学資金の受取日が大学入学後になる場合があります。その場合は17歳満期を選ぶよう案内している保険会社もあります。

受取時期を選ぶ際は、次の点を確認しましょう。

・大学の推薦入試や総合型選抜にも間に合うか
・満期日は子どもの誕生日なのか契約応当日なのか
・18歳満期と17歳満期を選べるか
・大学入学時にまとめて受け取れるか
・大学在学中に毎年受け取れるか
・小中高校の祝い金を据え置けるか

小学校や中学校の祝い金がある商品は魅力的ですが、その分を受け取って使うと、大学進学時に受け取れる金額が少なくなる場合があります。

高校まで公立を予定しており、大学費用を最優先したい家庭では、途中の祝い金を受け取らないプランも検討しましょう。

一方、小学校や中学校から私立を予定している家庭では、進学ごとに受け取れる商品が使いやすい場合があります。

受取回数の多さではなく、家庭の進路方針と支払時期に合っているかで判断してください。

保険料払込免除の対象条件を確認する

学資保険の大きな特徴は、契約者である親に万一のことがあった場合、以後の保険料が免除される仕組みです。

一般的な学資保険では、契約者が死亡すると、その後の保険料の払込みが免除され、予定していた祝い金や満期保険金を受け取れます。

ただし、払込免除の対象は商品によって異なります。

確認項目主な内容
死亡病気や事故による死亡が対象になるか
高度障害保険会社所定の高度障害状態が対象になるか
三大疾病がん、急性心筋梗塞、脳卒中などが対象になるか
要介護状態所定の介護状態が対象になるか
身体障害所定の障害状態が対象になるか
保障なしの型払込免除が付かないプランではないか

保障範囲を広げるほど安心感は高まりますが、保険料が高くなり、返戻率が下がる可能性があります。

また、契約者の健康状態によっては加入できなかったり、保障内容に制限が付いたりすることがあります。

保険料払込免除は「死亡した場合だけで十分なのか」「病気で働けなくなった場合にも備えたいのか」を考えて選びましょう。

契約前には、パンフレットだけでなく、契約概要と注意喚起情報を確認することが大切です。金融庁は、保険会社や募集人に対し、保障内容や保険金が支払われない場合などを記載した契約概要・注意喚起情報を交付するよう求めています。

特約を付けすぎず必要な保障を選ぶ

学資保険には、契約者や子どもの医療保障、死亡保障などを追加できる商品があります。

保障を手厚くできるのはメリットですが、特約の保険料は貯蓄に回るわけではありません。特約を増やすほど払込保険料が増え、返戻率が低くなる場合があります。

すでに家族の医療保険や生命保険に加入している場合、学資保険にも同じような保障を付けると、内容が重なる可能性があります。

特約を検討するときは、次の順番で確認しましょう。

・現在加入している生命保険や医療保険を確認する
・勤務先の保障や公的制度を確認する
・不足する保障だけを学資保険に追加する
・特約を付けた場合と外した場合の返戻率を比較する

学資保険の主な目的が教育資金の準備であれば、保障を必要以上に詰め込む必要はありません。

一方で、返戻率を高くするために払込免除まで外すのも慎重に判断すべきです。親に万一のことがあっても教育資金を残せる点は、学資保険を利用する大きな理由だからです。

学資保険を選ぶ際は、次の6項目を同じ条件で比較してください。

比較項目判断の基準
目標額必要な教育資金を準備できるか
月額保険料収入が変わっても払い続けられるか
払込期間短期払いの負担が大きすぎないか
受取時期実際の入学手続きに間に合うか
払込免除必要な保障範囲が含まれているか
特約既存の保険と重複していないか

最も返戻率が高い商品ではなく、家計を圧迫せず、必要なときまで契約を続けられる商品が、その家庭にとってのおすすめです。

候補となる商品が見つかったら、契約者と子どもの年齢、受取総額、払込期間をそろえて、2社から3社の見積もりを比較しましょう。

学資保険はいつから加入するのがおすすめ?

学資保険を検討する時期としては、妊娠中から子どもが0歳のころが一つの目安です。早く加入すると保険料を積み立てられる期間を長く確保でき、同じ受取総額でも月々の負担を抑えられる場合があります。

ただし、「早く入らなければ損」と焦る必要はありません。出産前後は収入や生活費が変わりやすい時期です。家計に余裕がないまま加入すると、後から保険料が負担になり、途中解約につながる可能性があります。

加入時期だけでなく、生活費に使える貯金を残せるか、保険料を満期まで払い続けられるかも確認して決めましょう。

妊娠中から加入できる出生前加入

学資保険のなかには、出生前加入特則を付けることで、妊娠中から申し込める商品があります。

明治安田生命の「つみたて学資」、フコク生命の「みらいのつばさ」、JA共済の「こども共済」などは、所定の条件を満たせば出産予定日の140日前から加入できます。商品やプランによって申込可能な時期や条件は異なるため、契約前に確認が必要です。

妊娠中に検討する主なメリットは次のとおりです。

・出産後の忙しい時期を避けて比較できる
・子どもが生まれる前から教育資金の準備を始められる
・契約者に万一のことがあった場合の保障を早く確保できる
・複数商品の資料や見積もりを落ち着いて確認しやすい

出産後は、授乳や寝かしつけ、役所の手続きなどに追われます。その状態で複数の学資保険を比べるのは、想像以上に大変ですよね。妊娠経過が落ち着いている時期に、資料請求や相談だけ済ませておく方法もあります。

ただし、妊娠中に必ず契約する必要はありません。出産後の働き方、育児休業中の収入、保育料などがわからない場合は、急いで高い保険料を設定しないほうが安心です。

子どもが0歳のうちに加入するメリット

出産後に検討する場合は、子どもが0歳のうちが有力なタイミングです。

一般的に、保険期間や払込期間などの条件が同じであれば、加入が早いほど保険料を積み立てる期間を長く取れます。その結果、月々の保険料が低くなる場合があります。ソニー生命も、同じ条件なら契約が早いほど月々の保険料は低くなるのが一般的だと説明しています。

たとえば、18歳までに同じ金額を準備する場合でも、0歳から始める場合と5歳から始める場合では、積み立てられる期間が異なります。

加入時の子どもの年齢18歳までの準備期間月々の負担の傾向
出生前・0歳約18年比較的分散しやすい
3歳約15年0歳加入より高くなる場合がある
5歳約13年さらに負担が増える場合がある
10歳約8年短期間で準備するため高くなりやすい

これは考え方を示したもので、実際の保険料は商品、契約者の年齢、払込期間、受取総額などによって異なります。

また、0歳で加入すれば、10歳払いや15歳払いなど複数の払込期間を比較しやすくなります。加入時期が遅くなると、選べる払込期間や受取プランが限られる場合があります。

一方で、0歳のうちに加入しても、毎月の保険料が高すぎれば続きません。児童手当の全額を前提にするのではなく、収入が一時的に減っても支払える金額にしましょう。

子どもが小学生になってからでも加入できるのか

子どもが小学生になってからでも、加入できる学資保険やこども共済はあります。

たとえば、フコク生命の「みらいのつばさ」は子どもが0歳から7歳まで、JA共済の「こども共済」はプランによって0歳から12歳まで加入できます。ソニー生命も、契約形態などの条件によっては出生前から13歳まで加入できると案内しています。

ただし、子どもの年齢が高くなるほど、次の点に注意が必要です。

・満期までの積立期間が短くなる
・月々または年間の保険料が高くなりやすい
・選べる払込期間が少なくなる場合がある
・商品によっては加入年齢の上限を超える
・健康状態などによって契約できない場合がある

小学生から加入する場合、返戻率の高さだけでなく、限られた期間で保険料を無理なく支払えるかが重要です。

たとえば、子どもが10歳で大学入学時に300万円を準備したい場合、18歳までの期間は約8年しかありません。家計への負担が大きいときは、学資保険だけにこだわらず、預貯金やNISAなどを組み合わせる方法も検討しましょう。

「もう遅いから何もしない」のが一番もったいない選択です。希望額の全額を準備できなくても、100万円や150万円を目標にするだけで、大学入学時の負担は軽くできます。

契約者の年齢が保険料に与える影響

学資保険では、子どもの年齢だけでなく、契約者となる親の年齢も保険料や加入条件に影響します。

学資保険には、契約者が死亡した場合などに、その後の保険料が免除される保障があります。一般的には、契約者の年齢が高くなるほど死亡などのリスクが高いと判断されるため、同じ条件でも保険料が高くなる場合があります。

また、契約者には年齢制限が設けられています。明治安田生命の「つみたて学資」では、契約者の上限年齢が子どもの年齢などによって異なります。フコク生命でも、契約者の性別、子どもの年齢、払込期間によって契約できる年齢が変わります。

夫婦のどちらを契約者にするか迷った場合は、次の点を比較してください。

比較項目確認したい内容
年齢どちらを契約者にすると保険料が低いか
収入家計を主に支えているのはどちらか
健康状態告知内容や加入条件を満たせるか
保障の必要性どちらに万一のことがあると教育資金への影響が大きいか
税金保険料負担者と受取人の関係はどうなるか

単純に年齢が若いほうを契約者にすればよいとは限りません。

たとえば、母親のほうが若く保険料を抑えられても、父親の収入が家計の大部分を占めているなら、父親を契約者にして払込免除を備えたほうが家庭の不安を減らせる場合があります。

加入時期の目安は妊娠中から0歳ですが、本当に大切なのは早さではありません。生活費に使える貯金を残し、家庭に合った月額で満期まで継続できることが優先です。

検討を始めた時点で、子どもと契約者の年齢を同じ条件にして複数の商品を試算し、月々の保険料、払込総額、受取総額、返戻率を比較しましょう。

学資保険の月額はいくらが目安?

学資保険の月額に、すべての家庭に共通する正解はありません。毎月5,000円で十分な家庭もあれば、大学4年間の費用まで準備するために、月15,000円以上を支払う家庭もあります。

大切なのは、周囲の平均に合わせることではなく、「何歳までに、いくら準備したいか」から月額を考えることです。

また、学資保険の保険料は、契約者と子どもの年齢、払込期間、受取総額、支払方法などによって変わります。同じ200万円を受け取る場合でも、10歳までに払い終えるプランと18歳まで支払うプランでは、月々の保険料が大きく異なります。

目標とする教育資金から月額を考える

まずは、大学進学時までに準備したい金額を決めましょう。

月額を考えるときの基本的な計算方法は、次のとおりです。

毎月の積立額=準備したい金額÷積み立てる月数

たとえば、子どもが0歳のときから18年間かけて積み立てる場合、単純計算では次の金額になります。

18歳までに準備する金額18年間で単純に積み立てる場合の月額
100万円約4,630円
200万円約9,260円
300万円約13,890円

この表は、利息や保険の保障、返戻率を考慮せず、目標額を216か月で割っただけの金額です。実際の学資保険では、払込期間や返戻率によって月額が変わります。

たとえば、子どもが0歳のときから月10,000円前後を積み立てると、18年間の支払総額は約216万円です。月15,000円なら約324万円になります。

ただし、返戻率が100%を超える学資保険では、受取総額と同額をそのまま支払うとは限りません。一方で、保障内容や契約条件によっては、払込保険料総額が受取総額に近くなったり、受取総額を上回ったりする場合もあります。

そのため、最初から「学資保険は月10,000円」と決めるのではなく、次の順番で考えましょう。

・大学入学時に必要な金額を決める
・そのうち学資保険で準備する金額を決める
・無理なく支払える月額の上限を確認する
・希望額と月額が合わなければ払込期間や目標額を見直す

教育資金のすべてを学資保険で準備する必要はありません。たとえば、大学入学時の200万円を学資保険で確保し、大学在学中の授業料は預貯金や毎月の収入、NISAなどで補う方法もあります。

100万円・200万円・300万円を準備する場合の考え方

準備する金額によって、学資保険の役割は変わります。

目標額想定する主な使い道向いている家庭
100万円入学金、受験費用、教材費など月々の負担を抑えたい家庭
200万円入学金と大学初年度の費用など大学入学時の負担に備えたい家庭
300万円入学時の費用と在学中の授業料の一部教育資金を手厚く準備したい家庭

100万円を目標にする場合は、教育費のすべてをまかなうというより、大学入学時の急な支出を軽くするための資金として考えるとよいでしょう。

「100万円では少ないのでは」と不安になるかもしれません。しかし、無理に300万円の契約をして途中解約するより、100万円を確実に受け取れる契約を続けるほうが安心です。

200万円は、大学入学時のまとまった支出に備えたい家庭が検討しやすい金額です。

ソニー生命が2026年4月2日時点の条件として掲載している例では、契約者30歳男性、子ども0歳、受取学資金総額200万円、18歳まで月払いするプランの月額は7,816円です。払込保険料総額は1,688,256円、返戻率は118.4%とされています。これは特定の契約条件による一例であり、年齢や払込期間などによって金額は変わります。

300万円を準備する場合は、大学入学時だけでなく、大学在学中の授業料や一人暮らしの初期費用などにも対応しやすくなります。

ただし、目標額を増やすほど毎月の保険料も高くなります。兄弟姉妹がいる家庭では、一人目に300万円を設定したために、二人目の教育資金を準備できなくなることも考えられます。

子ども一人だけの金額を見るのではなく、兄弟姉妹を含めた教育資金の総額で判断しましょう。

短期払いは月額が高くなりやすい

学資保険には、10歳までに払い終える短期払いと、17歳や18歳まで支払う方法があります。

短期払いは返戻率が高くなりやすい反面、短い期間で保険料を支払うため、月額が高くなります。

利息や返戻率を考えず、目標額を単純に積み立てた場合でも、10年間と18年間では次の差があります。

目標額10年間で準備する月額18年間で準備する月額
100万円約8,330円約4,630円
200万円約16,670円約9,260円
300万円25,000円約13,890円

同じ200万円でも、10年間なら月約16,670円、18年間なら月約9,260円です。実際の学資保険料は返戻率や保障内容によって異なりますが、払込期間を短くすると月々の負担が増えることはイメージしやすいでしょう。

ソニー生命の契約例でも、受取総額200万円を18歳まで月払いするプランは月7,816円です。一方、10歳まで月払いする別の契約例では、受取総額200万円に対する月額保険料が13,172円とされています。いずれも契約者30歳男性、子ども0歳などの所定条件による例です。

短期払いを選ぶ前には、次の出費と重ならないか確認してください。

・住宅購入や住宅ローンの返済
・保育料や習い事の費用
・第二子以降の出産費用
・車や家電の買い替え
・家族の医療費
・収入が減った場合の生活費

返戻率が高いからといって、月々の支払いを限界まで増やす必要はありません。家計が変化しても続けられる金額を優先しましょう。

児童手当を学資保険の支払いに充てる場合の注意点

児童手当を学資保険の保険料に充てる方法もあります。

現在の児童手当は、3歳未満が一人あたり月15,000円、3歳以上から高校生年代までは月10,000円です。第3子以降は年齢にかかわらず月30,000円となります。原則として、偶数月に前月までの2か月分が支給されます。

第一子または第二子の場合、児童手当の金額は次のように変わります。

子どもの年齢児童手当の月額
3歳未満15,000円
3歳以上から高校生年代10,000円

0歳のときに児童手当の15,000円を基準として学資保険に加入すると、3歳以降に手当が10,000円へ下がったとき、差額の5,000円を家計から負担する必要があります。

そのため、第一子や第二子では、3歳以降の支給額である月10,000円を基準に考える方法があります。0歳から2歳までの上乗せ分は、預貯金や入園準備費として残しておくと、家計に余裕を持たせやすくなります。

また、児童手当の全額を学資保険に回すと、次の費用に使えるお金が減ります。

・おむつやミルク
・保育園や幼稚園の準備品
・子どもの医療費や通院費
・習い事や学用品
・急な衣類の買い替え

学資保険は途中で簡単に引き出せません。児童手当を使う場合も、全額を保険料にするのではなく、一部を預貯金として残す方法を検討しましょう。

さらに、児童手当は申請が必要です。原則として申請した月の翌月分から支給され、申請が遅れると遅れた月分を受け取れない場合があります。出産や転入後は、市区町村への手続きを早めに行う必要があります。

学資保険の月額を決めるときは、次の3つを確認してください。

・目標額を達成できるか
・収入が減っても払い続けられるか
・学資保険とは別に、急な出費に使える貯金を残せるか

月額は高いほど安心というわけではありません。月8,000円を満期まで続けられる家庭が、無理をして月20,000円の契約をする必要はないのです。

目標額と家計の余裕が合わない場合は、学資保険の受取額を下げたり、払込期間を長くしたり、預貯金やNISAと組み合わせたりして調整しましょう。

学資保険のメリット

学資保険には、教育資金を計画的に積み立てられることに加えて、契約者である親に万一のことがあった場合にも、子どもの進学資金を確保しやすいというメリットがあります。

一方で、学資保険は大きな利益を狙う商品ではありません。途中解約による元本割れなどの注意点もあるため、メリットが自分の家庭に合っているかを確かめることが大切です。

主なメリットを先に確認すると、次のとおりです。

メリット主な内容
計画的に積み立てられる毎月または毎年、決められた保険料を支払う
万一の場合にも備えられる所定の条件で以後の保険料が免除される
進学時期に合わせて受け取れる入学時や大学在学中に教育資金を受け取れる
控除を受けられる場合がある一定の条件を満たすと生命保険料控除の対象になる
受取時期と金額を把握しやすい契約時に受取方法を決められる

半強制的に教育資金を積み立てられる

学資保険は、契約時に決めた保険料を毎月または毎年支払い、子どもの進学時期に祝い金や満期保険金を受け取る仕組みです。教育資金を日常生活のお金と分けて準備しやすい点がメリットです。

普通預金で教育資金を貯めていると、車の修理や旅行、家電の買い替えなどに使ってしまうことがありますよね。

学資保険は必要なときに自由に引き出しにくいため、見方を変えると「簡単に使えない教育費専用の積立」として活用できます。

特に、次のような人には積立を続ける助けになります。

・お金が口座にあると使ってしまいやすい
・教育費を生活費とは別に管理したい
・自分で毎月貯金するのが苦手
・大学進学まで長期間積み立てたい

ただし、半強制的に積み立てられることは、お金の自由度が低いという意味でもあります。家計に余裕がない状態で加入すると、急な出費に対応できず、途中解約が必要になる可能性があります。

学資保険を始める前に、病気や収入減少などに備えた預貯金を別に確保しておきましょう。

契約者に万一のことがあっても教育資金を確保できる

学資保険の大きなメリットは、契約者である親が死亡した場合などに、所定の条件を満たせば、その後の保険料が免除されることです。

保険料の支払いが免除された後も契約は継続し、予定していた祝い金や満期保険金を受け取れるのが一般的です。

たとえば、子どもが3歳のときに学資保険へ加入し、契約者が5年後に亡くなったとします。

普通の貯金であれば、収入がなくなることで積立を続けられない可能性があります。しかし、払込免除の条件を満たす学資保険なら、その後の保険料を支払わずに、契約時に予定していた教育資金を残せます。

親としては、自分に何かあっても子どもの進路を狭めたくないと思いますよね。その不安に備えられることが、預貯金や投資とは異なる学資保険の強みです。

ただし、払込免除の条件は商品ごとに異なります。

・死亡のみが対象か
・高度障害も対象になるか
・がんや心疾患なども対象になるか
・要介護状態や身体障害も対象になるか
・そもそも払込免除が付かないプランではないか

「万一の場合は保険料が不要」とだけ理解するのではなく、契約概要や注意喚起情報で対象条件を確認してください。

受取時期を進学に合わせられる

学資保険には、小学校・中学校・高校・大学への進学時に祝い金を受け取るタイプと、18歳から22歳ごろまで毎年学資年金を受け取るタイプがあります。

教育費は、毎月同じ金額が必要になるわけではありません。

特に進学時には、次のような費用が重なります。

・受験料
・入学金
・前期授業料
・制服や学用品
・通学用の自転車や定期券
・一人暮らしの敷金や家具、家電

学資保険で受取時期をあらかじめ決めておけば、まとまった支払いが発生する時期に合わせて資金を準備できます。

たとえば、大学入学時に200万円を受け取り、その後4年間にわたって毎年50万円ずつ受け取るなど、商品によってさまざまな方法があります。

ただし、満期年齢だけでなく、実際の受取日を確認することが大切です。

子どもの誕生日や契約日によっては、18歳満期でも大学の入学金を支払う時期に間に合わない可能性があります。推薦入試や総合型選抜では早い時期に支払いが必要になるため、17歳満期を選べるかも確認しましょう。

生命保険料控除を受けられる場合がある

学資保険の保険料は、契約内容などの条件を満たせば、一般生命保険料控除の対象になる場合があります。

生命保険料控除とは、一定の生命保険料を支払った場合に、所得から所定の金額を差し引ける制度です。所得税の新契約では、年間支払保険料が8万円を超える場合、一般生命保険料控除の所得控除額は一律4万円となります。

会社員は、一般的に保険会社から届く生命保険料控除証明書を勤務先へ提出し、年末調整で手続きをします。

ただし、4万円がそのまま税金から引かれるわけではありません。

所得から最大4万円を差し引き、その人の所得税率などに応じて税負担が軽くなる仕組みです。そのため、実際に減る税額は収入やほかの控除によって異なります。

また、すでに死亡保険などで一般生命保険料控除の上限まで利用している場合、学資保険へ加入しても控除額が増えないことがあります。

契約者、保険料を実際に負担する人、保険金の受取人の関係によっては、控除や満期保険金にかかる税金の扱いも変わります。保険料を負担した人と受取人が異なる場合は、贈与税の対象になる可能性があるため注意しましょう。

投資より受取額を予測しやすい

学資保険は、契約時に保険料、受取時期、祝い金や満期保険金の基準額が決まります。

そのため、契約を満期まで継続した場合に、「子どもが18歳のときにいくら受け取れるか」を把握しやすい点がメリットです。

NISAで購入する投資信託などは、市場の値動きによって資産額が増減します。NISAを利用しても元本は保証されず、大学入学直前に価格が下落する可能性があります。

比較項目学資保険NISAでの投資
将来の受取額契約内容から把握しやすい運用結果によって変わる
元本割れ途中解約などで起こる場合がある市場の値下がりで起こる場合がある
大きな利益期待しにくい運用次第で期待できる
万一の場合の保障払込免除がある商品が多い基本的にはない
お金の引き出し満期前は制限されやすい売却して現金化できる

学資保険なら必ず元本が保証されるという意味ではありません。途中解約や契約条件によっては、払込保険料より受取額が少なくなることがあります。

それでも、市場の価格変動を見ながら教育資金を管理することに不安がある家庭には、受取時期と金額を予測しやすい学資保険が選択肢になります。

反対に、投資期間を長く取れ、価格変動を受け入れられる家庭は、NISAとの併用も検討できます。

学資保険のメリットは、単にお金が増えることではありません。

教育資金を使わずに積み立てられること、親に万一のことがあっても進学資金を残しやすいこと、必要な時期の受取額を予測しやすいことに価値があります。

これらのメリットに魅力を感じるかを考え、家計に合った保険料で満期まで続けられる場合に加入を検討しましょう。

学資保険のデメリットと元本割れのリスク

学資保険は、子どもの教育資金を計画的に準備できる一方で、預貯金のように自由に引き出せる商品ではありません。特に注意したいのが、途中解約による元本割れと、長期間お金を動かしにくくなることです。

明治安田生命も、学資保険の主なデメリットとして、中途解約による元本割れ、お金を大きく増やしにくいこと、インフレに弱いことを挙げています。

契約してから後悔しないために、よい点だけでなく、次の不利な点も確認しておきましょう。

主なデメリット注意したい内容
途中解約による元本割れ払込保険料より解約返戻金が少なくなる場合がある
資金を自由に使いにくい満期前に現金が必要になっても簡単には引き出せない
インフレへの弱さ将来の教育費が上がっても受取額は増えない場合がある
運用益の小ささ投資のような大幅な資産増加は期待しにくい
保障と返戻率の両立保障を手厚くすると貯蓄性が下がる場合がある

途中解約すると解約返戻金が支払額を下回ることがある

学資保険を満期前に解約すると、解約返戻金を受け取れる場合があります。しかし、解約時期によっては、受け取る金額がそれまでに支払った保険料を下回ります。

特に加入してから短期間で解約すると、元本割れしやすい傾向があります。保険料の一部は契約の維持や保障などにも使われており、支払った保険料がそのまま全額積み立てられているわけではないためです。

ソニー生命も、学資保険を中途解約した場合、解約返戻金が払込保険料総額を下回る可能性があると案内しています。

たとえば、それまでに100万円を支払っていても、解約時に100万円がそのまま戻ってくるとは限りません。実際の解約返戻金は、商品、加入期間、払込状況などによって変わります。

学資保険の返戻率が110%や120%と表示されていても、それは原則として契約を予定どおり継続し、所定の学資金や満期保険金を受け取った場合の数字です。途中解約時の返戻率ではありません。

契約前には、満期時の受取額だけでなく、次の時点で解約した場合の返戻金も確認しておきましょう。

・加入から1年後
・子どもが5歳になった時点
・保険料払込期間の途中
・払込みが完了した直後

解約返戻金の金額や計算方法は、保険証券や約款などで明確に示すことが求められています。契約時に担当者へ解約返戻金の推移表を見せてもらうと、途中解約の不利益を把握しやすくなります。

満期まで資金を自由に使いにくい

学資保険へ支払ったお金は、普通預金のように好きなときに一部だけ引き出すことができません。

住宅の修繕、家族の病気、収入の減少、車の故障などで急に現金が必要になった場合でも、原則として祝い金や満期保険金の受取時期まで待つ必要があります。

どうしてもお金が必要になって解約すると、元本割れする可能性があります。解約すると、それまで付いていた保険料払込免除などの保障も終了します。一度解約した契約は元に戻せず、再加入時には年齢や健康状態によって保険料が高くなったり、加入できなかったりすることもあります。

そのため、次のお金まで学資保険に回すのは避けましょう。

・毎月の生活費
・近いうちに使う予定のあるお金
・病気や収入減少に備える預貯金
・住宅や車の購入資金
・出産や入園に必要なお金

学資保険は、少なくとも満期まで使う予定がないお金で加入することが基本です。

保険料が負担になった場合、すぐに解約するのではなく、保険金額の減額や一部特約の解約によって保険料を下げられる商品もあります。商品によっては、解約返戻金の範囲内で契約者貸付を利用できる場合もあるため、まずは保険会社へ相談しましょう。

インフレに弱い場合がある

一般的な定額型の学資保険は、契約時に将来受け取る金額が決まります。受取額を把握しやすい反面、物価や大学の学費が上昇しても、受取額が自動的に増えるわけではありません。

たとえば、契約時には大学入学資金として200万円あれば十分だと考えていても、18年後に入学金や授業料が上がっていれば、200万円だけでは足りなくなる可能性があります。

物価が上がると、同じ金額で購入できる商品やサービスが少なくなり、お金の実質的な価値は低下します。日本銀行も、物価が上昇すると同じ金額で買えるものが減り、持っているお金の価値が下がると説明しています。

学資保険のインフレへの弱さは、次の例で考えるとわかりやすくなります。

契約時18年後
大学入学時に200万円必要と想定教育費の上昇により250万円必要になる
学資保険の受取額は200万円不足する50万円を別の方法で準備する

将来の教育費を正確に予想することはできません。そのため、学資保険だけで教育資金のすべてを準備するのではなく、預貯金やNISAなど、状況に応じて金額を増やせる方法を併用することも検討しましょう。

大きく資産を増やす商品ではない

学資保険は、教育資金を守りながら積み立てることを目的とした保険です。株式や投資信託のように、大きな運用益を狙う商品ではありません。

返戻率が120%だったとしても、10年から20年ほど保険料を支払い、受取りを待った結果として、払込保険料総額の120%を受け取るという意味です。毎年20%ずつ増えるわけではありません。

学資保険の返戻率は、保障内容、保険料の支払方法、祝い金や満期保険金の受取方法などによって変わります。

資産を積極的に増やしたい家庭では、NISAを利用して投資信託などを積み立てる方法が候補になります。ただし、投資には価格変動があり、大学入学直前に資産額が下がる可能性があります。

学資保険と投資は、目的が異なります。

比較項目学資保険投資信託など
主な目的教育資金の確保と保障資産の成長
将来の金額契約時に把握しやすい運用結果によって変動する
大幅な利益期待しにくい得られる可能性がある
損失の原因途中解約など市場価格の下落など
親に万一の場合払込免除がある商品が多い原則として払込免除はない

「少しでも増やしたい」という理由だけで学資保険を選ぶと、期待外れに感じるかもしれません。受取額の予測しやすさや払込免除に価値を感じる家庭に向いている商品です。

保障を充実させると返戻率が下がる場合がある

学資保険には、契約者の死亡時に保険料が免除される基本的な保障のほか、商品によっては子どもの医療保障や契約者の病気に備える保障を付けられる場合があります。

保障が増えると安心感は高まりますが、支払う保険料のうち、教育資金の積立以外に使われる部分も増えます。その結果、受取総額に対する返戻率が下がることがあります。学資保険の返戻率は保障内容によっても変わります。

たとえば、次の2つのプランがあったとします。

プラン特徴
貯蓄重視型保障を最低限にして返戻率を重視する
保障重視型医療保障などを付けて万一への備えを厚くする

どちらが正解というわけではありません。

すでに生命保険や医療保険へ加入している家庭では、学資保険の特約と保障内容が重複する可能性があります。一方、十分な死亡保障がない家庭では、返戻率だけを優先して保障を外すと、親に万一のことがあったときに困るかもしれません。

加入前には、現在の保険と照らし合わせて、必要な保障だけを選びましょう。

学資保険のデメリットを小さくするために重要なのは、返戻率の高い商品を探すことよりも、満期まで無理なく続けられる金額にすることです。

急な出費に備える預貯金を残し、途中解約時の返戻金を確認したうえで、学資保険だけに教育資金を集中させないようにしましょう。

学資保険をおすすめできる人

学資保険は、教育資金を大きく増やしたい人よりも、子どもの進学に必要なお金を計画的かつ確実に残したい人に向いています。

特に、毎月の貯金を続けるのが苦手な人や、契約者に万一のことがあった場合にも教育資金を確保したい人にとっては、検討する価値があります。

一方で、すぐに使える貯金が少ない家庭や、積極的な資産運用を希望する家庭には合わない場合があります。以下の特徴に当てはまるかを確認してみましょう。

学資保険が向いている人主な理由
自分だけでは貯金を続けにくい人保険料として定期的に積み立てられる
教育資金を別管理したい人生活費として使いにくい
親に万一の場合の保障を重視する人所定の条件で保険料が免除される
投資の値動きに不安を感じる人将来の受取額を把握しやすい
必要な時期を決めて準備したい人進学時期に合わせて受け取れる

自分だけでは貯金を続けにくい人

「毎月余ったお金を貯金しよう」と考えていても、実際には生活費や買い物に使ってしまうことがありますよね。

学資保険は、契約時に決めた保険料が毎月または毎年引き落とされます。自分の意思だけに頼らず、教育資金を積み立てられることが特徴です。

たとえば、毎月1万円を普通預金へ移す方法では、急な出費があると簡単に取り崩せます。学資保険では満期前に自由に引き出しにくいため、子どものためのお金を残しやすくなります。

次のような経験がある人には向いています。

・教育資金用の口座を作ったが、途中で使ってしまった
・毎月の貯金額が一定ではない
・ボーナスが入っても残らない
・将来より目の前の支出を優先してしまう
・夫婦で教育資金の管理方法が決まっていない

ただし、簡単に引き出せない点はデメリットにもなります。学資保険を始める前に、病気や収入減少などに備えて、生活費数か月分の預貯金を別に確保しておきましょう。

教育資金を確実に別管理したい人

学資保険は、教育資金を生活費や住宅資金とは分けて管理したい人にも向いています。

普通預金では、教育資金と日常の支出が同じ口座に入っていると、現在いくら準備できているのかわかりにくくなります。

学資保険なら、契約内容を見ることで次の金額を確認できます。

・毎月支払う保険料
・保険料を支払う期間
・払込保険料の総額
・祝い金や学資年金の金額
・満期時に受け取る金額
・教育資金を受け取る時期

「大学入学時に200万円を受け取る」と決めて契約すれば、そのお金を別の目的に使いにくくなります。

また、夫婦で教育費について話し合うきっかけにもなります。

子どもを私立へ進学させる可能性があるのか、大学で一人暮らしをする場合にも備えるのかなど、進路によって必要な金額は変わります。

学資保険の契約を検討する前に、夫婦で次の内容を共有しておきましょう。

・高校までは公立を想定するか
・大学は国公立と私立のどちらを想定するか
・自宅通学と一人暮らしのどちらに備えるか
・学資保険で準備する金額はいくらか
・不足分は預貯金やNISAで準備するか

学資保険だけで教育費の全額を用意する必要はありません。大学入学時のまとまった支出だけを学資保険で確保し、残りを別の方法で準備する考え方もあります。

契約者に万一の場合の保障を重視する人

学資保険は、契約者である親に万一のことがあった場合にも、子どもの教育資金を残したい人に向いています。

多くの学資保険には、契約者が死亡した場合などに、その後の保険料が免除される仕組みがあります。払込免除後も契約は続き、予定していた祝い金や満期保険金を受け取れるのが一般的です。

普通預金やNISAでは、親が亡くなったからといって、その後の積立額が自動的に補われるわけではありません。

たとえば、毎月1万円を18年間積み立てる予定だった家庭で、契約者が途中で亡くなると、普通預金ではその後の積立が止まる可能性があります。

学資保険で払込免除の条件を満たせば、それ以降の保険料負担がなくなっても、契約時に決めた教育資金を受け取れます。

特に、次の家庭では保障の重要性が高くなります。

・夫婦の収入差が大きい
・片働きで家計を支えている
・十分な死亡保障へ加入していない
・親に万一の場合も大学進学を諦めさせたくない
・祖父母からの援助を期待できない

ただし、払込免除の対象条件は商品によって異なります。死亡だけが対象の商品もあれば、所定の高度障害、三大疾病、介護状態などを対象とする商品もあります。

保障を広げると保険料が高くなったり、返戻率が下がったりする場合があります。現在加入している生命保険の死亡保障も確認し、学資保険にどこまでの保障が必要かを考えましょう。

投資による価格変動を避けたい人

学資保険は、投資信託などの価格変動に強い不安を感じる人にも向いています。

NISAを利用した投資では、長期間運用することで資産が増える可能性があります。しかし、元本は保証されておらず、大学入学の直前に価格が下落することもあります。

子どもの進学時期は、相場の回復を何年も待つことが難しいタイミングです。

「必要な年に金額が減っている可能性を受け入れられない」と感じる人は、受取金額を把握しやすい学資保険を選ぶと安心しやすいでしょう。

ただし、学資保険も完全に損をしない商品ではありません。

途中解約をすると元本割れする可能性があり、将来の物価上昇によって受取金額の実質的な価値が下がることもあります。

学資保険とNISAの違いを簡単に比較すると、次のとおりです。

比較項目学資保険NISAを利用した投資
将来の金額契約時に把握しやすい運用結果によって変わる
価格変動市場の値動きを直接受けにくい日々価格が変動する
大きく増える可能性低いある
元本割れの原因途中解約など市場価格の下落など
親に万一の場合払込免除がある商品が多い原則として払込免除はない
お金の自由度低い売却して現金化できる

値動きに不安があるからといって、教育資金のすべてを学資保険にする必要はありません。

たとえば、大学入学時に必ず必要になる200万円を学資保険で準備し、それ以上の金額をNISAで積み立てる方法もあります。

「守るお金」と「増やすお金」に分ければ、学資保険の安定性とNISAの成長性を両方取り入れられます。

学資保険をおすすめできるのは、返戻率の高さだけを求める人ではありません。

教育資金を途中で使わずに残したい人、親に万一のことがあっても子どもの進学資金を確保したい人、投資の値動きに不安がある人に向いています。

当てはまる項目が多い場合は、契約者と子どもの年齢、受取総額、払込期間を同じ条件にして、複数の学資保険を比較してみましょう。

学資保険をおすすめしない人・必要ない可能性がある人

学資保険は教育資金を計画的に準備できる商品ですが、すべての家庭に必要なわけではありません。

途中で使う可能性のあるお金まで保険料に回してしまうと、家計が苦しくなったときに解約が必要になり、払込保険料より少ない解約返戻金しか受け取れない場合があります。ソニー生命も、学資保険を途中解約すると、解約返戻金が払込保険料総額を下回る可能性があると案内しています。

また、自分で貯蓄や資産運用を続けられる人や、すでに十分な教育資金を確保している人には、学資保険へ加入するメリットが小さいこともあります。

次の特徴に当てはまる場合は、学資保険以外の方法も比較してから判断しましょう。

学資保険をおすすめしにくい人主な理由
近いうちにお金を使う可能性がある人満期前に自由に引き出しにくい
生活防衛資金が不足している人急な出費で途中解約する可能性がある
高い運用益を期待する人大きく資産を増やす商品ではない
自分で貯蓄や投資を続けられる人学資保険の強制力が必要ない場合がある
十分な教育資金を確保している人新たに資金を固定する必要性が低い

途中でお金を使う可能性が高い人

学資保険は、原則として進学時や満期までお金を受け取らないことを前提とした商品です。

普通預金のように、必要な金額だけを自由に引き出すことはできません。途中でまとまったお金が必要になり、契約を解約すると、払込保険料より解約返戻金が少なくなる可能性があります。

近い将来、次のような支出を予定している家庭は注意が必要です。

・住宅の購入やリフォーム
・車の購入や買い替え
・第二子以降の出産
・引っ越しや転職
・家族の治療や介護
・子どもの私立進学
・収入が減る可能性

たとえば、3年後に住宅購入を予定しているのに、頭金として使う可能性のあるお金まで学資保険に回すのはおすすめできません。

一度解約した契約は元に戻せず、再加入する場合は年齢によって保険料が高くなったり、健康状態によって加入できなかったりする場合があります。

将来の使い道がまだ決まっていないお金や、数年以内に必要になる可能性があるお金は、普通預金などで確保しておきましょう。学資保険に回すのは、満期まで使わなくても生活に困らない金額に限ることが大切です。

生活防衛資金を十分に確保できていない人

生活防衛資金とは、病気、失業、休職、家電の故障など、予想外の出来事が起きたときに生活を支えるためのお金です。

学資保険は教育資金の準備には役立ちますが、急な支出にすぐ対応するための商品ではありません。

たとえば、毎月3万円の余裕がある家庭でも、その全額を学資保険に回すと、次のような場面で困る可能性があります。

・病気で働けない期間が発生した
・会社の業績悪化で収入が減った
・冷蔵庫や給湯器が故障した
・子どもの通院や入院が必要になった
・親の介護費用が発生した

そのお気持ち、痛いほどわかります。子どもの将来を考えると、少しでも多く教育資金へ回したくなりますよね。

しかし、今の生活が不安定になるほど保険料を高くするのは順番が逆です。保険料の支払いが苦しくなって途中解約すると、解約返戻金が払込保険料を下回る可能性があります。返戻率を高くすることより、無理なく継続できることを優先すべきです。

先に急な出費へ対応できる預貯金を確保し、そのうえで毎月余る金額の一部を学資保険に回しましょう。

すでに加入していて保険料が負担になった場合は、すぐに解約するのではなく、保険金額の減額や特約の解約ができないか保険会社へ相談してください。契約内容によっては、保険料負担を減らしながら契約を継続できる場合があります。

高い運用益を期待している人

学資保険は、株式や投資信託のように大きな利益を狙う商品ではありません。

返戻率が120%と表示されていても、1年間で20%増えるという意味ではありません。長期間にわたって保険料を支払い、契約時に決めた時期まで待った結果として、払込保険料総額の120%を受け取るという意味です。返戻率は、受取総額を払込保険料総額で割って計算されます。

教育資金を積極的に増やしたい人には、NISAを利用した投資信託の積立などが候補になります。

ただし、投資商品は預金とは異なり、元本割れのリスクがあります。NISAは利益を非課税にする制度であり、投資したお金そのものを保証する制度ではありません。

比較項目学資保険NISAを利用した投資
主な目的教育資金の確保と保障資産を増やすこと
将来の金額契約時に把握しやすい運用結果によって変わる
大きく増える可能性低いある
元本割れの主な原因途中解約など市場価格の下落
契約者に万一の場合払込免除がある商品が多い原則として払込免除はない
お金の自由度低い売却して現金化できる

「絶対に損をせず、大きく増やしたい」という希望を同時に満たす方法はありません。

価格変動を受け入れて運用益を目指すのか、増え方が小さくても受取額の予測しやすさと保障を重視するのかを決める必要があります。

高い運用益を最優先する人は、学資保険だけでなくNISAも比較しましょう。一方、大学入学時に必ず確保したい金額は学資保険や預貯金で準備し、余裕資金をNISAで運用する方法もあります。

自分で計画的に貯蓄や投資を続けられる人

毎月決まった金額を自分で貯蓄できる人には、学資保険の必要性が低い場合があります。

学資保険のメリットの一つは、保険料として半強制的に教育資金を積み立てられることです。しかし、すでに自動積立定期預金やNISAなどを利用し、教育資金を生活費と分けて管理できているなら、その強制力は必要ないかもしれません。

次の項目に当てはまる人は、学資保険を使わずに教育資金を準備できる可能性があります。

・毎月決まった金額を自動で積み立てている
・教育資金用の口座を生活費と分けている
・市場が下落しても慌てて売却しない
・子どもの進学時期に合わせて運用額を減らせる
・親の死亡保障を別の生命保険で確保している

ただし、自分で運用する場合は、大学入学直前まで価格変動の大きい資産を持ち続けないことが重要です。

たとえば、子どもが0歳から12歳ごろまでは投資信託で運用し、大学進学が近づいたら少しずつ現金や値動きの小さい資産へ移す方法があります。

NISAを利用しても元本は保証されません。大学入学時に相場が下落している可能性を考え、必要になる数年前から資金を守る準備を始めましょう。

すでに十分な教育資金を確保している人

預貯金や金融資産によって、子どもの教育資金をすでに確保している家庭では、学資保険へ新たに加入する必要性が低い場合があります。

たとえば、大学入学時に必要と考える300万円をすでに別口座で確保しており、家計を支える人の死亡保障も十分に準備できているなら、教育資金を長期間固定するメリットは小さくなります。

このような家庭では、次の方法を検討できます。

・教育資金を定期預金などで保管する
・必要な時期に合わせて資金を分けておく
・余裕資金だけをNISAで運用する
・教育費以外の老後資金や住宅資金を優先する

ただし、「預貯金があるから大丈夫」と考えるだけでは不十分です。そのお金が住宅購入、老後資金、介護費用などと重複していないか確認しましょう。

同じ500万円でも、教育費、住宅修繕費、老後資金として三重に見込んでいれば、実際には十分とはいえません。

教育資金専用として必要額を分けて確保できている場合に、学資保険が必要ない可能性が高くなります。

学資保険へ加入しない場合でも、親に万一のことがあったときの教育資金は別に備える必要があります。現在加入している死亡保険の保険金額や保障期間を確認し、教育費の不足分を補えるか確認しましょう。

学資保険をおすすめしない人に当てはまるからといって、教育資金の準備そのものが不要になるわけではありません。

学資保険を使わない場合は、預貯金、NISA、死亡保険などを組み合わせ、「いつまでに、いくら準備するか」を決めて積み立てる必要があります。

学資保険が必要か迷う場合は、次の3点を確認してください。

・急な出費に使える預貯金があるか
・親に万一の場合の死亡保障が足りているか
・自分で教育資金を積み立て続けられるか

3つすべてに問題がなければ、学資保険を利用しない選択もできます。どれかに不安がある場合は、学資保険とほかの方法を組み合わせて備えるとよいでしょう。

学資保険とNISAはどちらがおすすめ?

学資保険とNISAのどちらがよいかは、教育資金に求める役割によって変わります。

学資保険は、将来受け取る金額を把握しやすく、契約者に万一のことがあった場合の保障も備えられる方法です。一方、NISAは投資による利益を非課税で受け取れる制度で、学資保険より大きく資産を増やせる可能性があります。

ただし、NISAを利用しても投資商品の元本は保証されません。大学入学時に価格が下落している可能性もあるため、「NISAのほうが必ず得」という考え方は事実ではありません。金融庁も、株式や投資信託は預貯金より高い収益を期待できる一方、元本割れのおそれがあると説明しています。

それぞれの違いを理解し、確実に残したいお金と、価格変動を受け入れて増やしたいお金を分けて考えましょう。

学資保険は保障と計画性を重視する方法

学資保険は、子どもの大学進学などに備えて、契約時に決めた保険料を積み立てる商品です。

進学時期になると、祝い金、学資年金、満期保険金などの形で教育資金を受け取ります。また、一般的には契約者である親が死亡した場合、その後の保険料が免除され、予定していた教育資金を受け取れます。

学資保険の主な特徴は次のとおりです。

・将来受け取る時期と金額を把握しやすい
・教育資金を生活費と分けて積み立てられる
・契約者に万一の場合の払込免除がある
・市場価格の変動を直接受けにくい
・満期前には自由に引き出しにくい

特に、「大学入学時に最低でも200万円は確保したい」「相場が下落する可能性を考えると不安」という家庭には、学資保険が向いています。

一方、学資保険は途中解約すると元本割れする可能性があります。また、将来の物価や大学費用が上昇しても、契約時に決めた受取額が自動的に増えるわけではありません。

確実性を重視しやすい反面、お金の自由度と大きく増える可能性は低い方法です。

NISAは価格変動を受け入れて運用益を目指す方法

NISAは保険商品ではなく、投資によって得た売却益や配当などを非課税にできる制度です。

現在のNISAでは、長期の積立に適した投資信託などを購入する「つみたて投資枠」と、上場株式など幅広い商品を購入できる「成長投資枠」を併用できます。

教育資金を準備する場合は、つみたて投資枠を利用して、投資信託を毎月積み立てる方法が考えられます。金融庁は、投資の値動きによる不安と付き合う方法として、長期・積立・分散投資を挙げています。

NISAの主な特徴は次のとおりです。

・運用益や配当などが非課税になる
・学資保険より大きく増える可能性がある
・必要なときに売却して現金化できる
・投資商品によって資産額が日々変動する
・契約者に万一の場合の払込免除はない

投資期間を長く取れるほど、短期的な値動きの影響を抑えやすくなります。しかし、長期間運用すれば必ず利益が出るわけではありません。

子どもが高校生になってから大学費用をすべて株式型の投資信託で準備すると、使う直前の下落から回復を待てない可能性があります。

NISAは、価格が下がっても慌てず積立を続けられ、使う時期に向けて資産の配分を調整できる人に向いています。

学資保険とNISAのメリット・デメリット比較

学資保険とNISAの違いを一覧で比較すると、次のとおりです。

比較項目学資保険NISA
主な目的教育資金の確保と保障投資による資産形成
将来の金額契約時に把握しやすい運用結果によって変わる
元本割れ途中解約などで起こる場合がある市場価格の下落で起こる場合がある
増える可能性大きく増えにくい学資保険より大きく増える可能性がある
親に万一の場合払込免除がある商品が多い原則として払込免除はない
お金の引き出し満期前は自由度が低い売却して現金化できる
税制上の特徴生命保険料控除の対象になる場合がある運用益などが非課税になる
向いている人確実性と保障を重視する人価格変動を受け入れて運用できる人

学資保険にもNISAにも、元本割れの可能性はあります。ただし、元本割れが起こる理由が異なります。

学資保険は、満期まで続ければ契約時に示された金額を受け取れる設計が多いものの、途中解約では払込額を下回る場合があります。

NISAでは自由に売却できますが、売却時の価格が購入価格を下回っていれば損失が確定します。NISAは税金を優遇する制度であり、損失を防ぐ制度ではありません。

「自由に引き出せるからNISAのほうが安心」とは限らず、「受取額が決まっているから学資保険なら絶対に損をしない」とも限りません。

学資保険とNISAを併用する方法

どちらを選ぶべきか迷う家庭には、学資保険とNISAを併用する方法があります。

たとえば、毎月20,000円を教育資金として準備できる場合、次のように分けられます。

積立方法毎月の金額主な目的
学資保険10,000円大学入学時に最低限必要な資金を確保する
NISA10,000円大学在学中の費用や留学費用を増やすことを目指す

この方法なら、大学入学時に必要な金額の一部を学資保険で確保しながら、NISAによる運用益も期待できます。

反対に、夫婦の収入が安定しており、すでに十分な死亡保障がある家庭では、NISAの割合を増やす方法もあります。

併用する際は、次の順番で考えましょう。

・大学入学時に最低限確保したい金額を決める
・その金額の一部を学資保険や預貯金で準備する
・価格変動を受け入れられる余裕資金をNISAで積み立てる
・家計が苦しくならない月額に調整する

教育資金として月20,000円を準備できるからといって、全額を学資保険やNISAに回す必要はありません。

学資保険に8,000円、NISAに7,000円、普通預金に5,000円という分け方もできます。普通預金を組み合わせれば、塾代や受験料など、大学入学前に必要になった支出にも対応しやすくなります。

家庭に合った割合は、収入、貯蓄、子どもの年齢、投資経験、死亡保障の有無によって変わります。

教育資金を使う直前まで投資を続けない

NISAで教育資金を準備する場合、大学入学直前まで全額を値動きの大きな商品で運用し続けるのは慎重に判断してください。

大学の入学時期は決まっているため、価格が下がったからといって、何年間も回復を待てない可能性があります。

たとえば、子どもが18歳になる年に200万円が必要なのに、直前の価格下落で資産額が160万円になれば、40万円を別の方法で用意しなければなりません。

このリスクを抑える方法として、使う時期が近づいたら、必要になる金額を少しずつ売却して預貯金へ移す考え方があります。

子どもの年齢考え方の一例
0歳から12歳ごろ長期・積立・分散を意識して運用する
13歳から15歳ごろ必要額と現在の運用額を確認する
16歳以降入学時に必要な資金を少しずつ現金化する
受験前入学金や授業料に使う金額を預貯金で確保する

これは一つの考え方であり、必ずこの年齢で売却すべきという意味ではありません。相場の状況だけでなく、すでに確保している預貯金や進路によっても変わります。

大切なのは、大学入学直前になってから初めて資産額を確認しないことです。金融庁も、投資では一つの商品や時期に集中せず、長期・積立・分散を意識することが重要だと説明しています。

学資保険とNISAのどちらがおすすめかは、「確実性と保障を重視するか」「価格変動を受け入れて増やすことを目指すか」で判断します。

迷う場合は、大学入学時に必ず必要な金額を学資保険や預貯金で準備し、余裕資金をNISAで積み立てる方法が取り入れやすいでしょう。

学資保険の代わりになる教育資金の準備方法

教育資金を準備する方法は、学資保険だけではありません。普通預金や定期預金、NISA、低解約返戻金型終身保険などにも、それぞれ異なる特徴があります。

大切なのは、「最も増えそうな方法」を一つだけ選ぶことではありません。大学入学時に必ず必要なお金、急な出費に使う可能性があるお金、値動きを受け入れて増やしたいお金を分けて考えることです。

まずは、それぞれの違いを確認してみましょう。

準備方法元本や将来額の予測お金の使いやすさ増える可能性親に万一の場合の保障
普通預金把握しやすい高い低いなし
定期預金把握しやすい普通預金より低い低いなし
NISA運用結果によって変動する売却すれば使えるあるなし
低解約返戻金型終身保険契約内容から確認できる払込期間中は低い大きく増えにくい死亡保障がある
学資保険契約内容から確認しやすい満期前は低い大きく増えにくい払込免除がある商品が多い

普通預金や定期預金で準備する

教育資金を安全性と使いやすさを重視して準備したい場合は、普通預金や定期預金が候補になります。

普通預金は必要なときに引き出しやすいため、受験料、塾代、制服代、入学前の納付金など、使う時期が正確に決まっていない費用の準備に向いています。

定期預金は、一定期間引き出さないことを前提として預ける商品です。普通預金より資金を使いにくくなるため、教育資金を生活費と分けておきたい家庭にも利用できます。ただし、中途解約した場合は、当初の約束より低い利率が適用されることがあります。

日本国内の預金保険制度では、利息の付く普通預金や定期預金などは、一つの金融機関につき、預金者一人あたり元本1,000万円までと、破綻日までの利息などが保護されます。

預貯金が向いているのは、次のような家庭です。

・数年以内に使う可能性がある
・元本割れをできるだけ避けたい
・進路が決まってから自由に使い道を選びたい
・教育資金とは別に投資を行っている
・親の死亡保障を生命保険で確保している

一方で、預貯金だけでは大きくお金を増やしにくい点が課題です。預金金利より物価や大学費用の上昇率が高ければ、貯めた金額の実質的な価値が下がる可能性があります。

また、簡単に引き出せるため、教育資金を生活費や車の購入費などに使ってしまうこともあります。

普通預金を利用する場合は、生活費の口座とは別に教育資金専用の口座を作り、毎月自動で振り替える方法が続けやすいでしょう。

たとえば、毎月10,000円を18年間積み立てれば、利息を考慮しない単純計算で216万円になります。ボーナス月に追加で積み立てれば、大学入学時のまとまった費用にも備えやすくなります。

NISAのつみたて投資枠を利用する

教育資金を長期間かけて増やしたい家庭では、NISAのつみたて投資枠を利用する方法があります。

NISAは、投資によって得た売却益や配当などを非課税にする制度です。現在の制度では、つみたて投資枠で年間120万円、成長投資枠と合わせて年間最大360万円まで投資でき、非課税保有限度額は合計1,800万円です。

つみたて投資枠では、金融庁の基準を満たした投資信託などが対象となっています。対象商品は随時更新されており、金融庁が一覧を公開しています。

NISAが向いているのは、次のような家庭です。

・子どもが小さく、10年以上の運用期間を取れる
・価格が下がっても慌てて売却しない
・大学進学まで定期的に積立を続けられる
・学資保険より高い運用成果を目指したい
・使う時期が近づいたら少しずつ現金化できる

NISAの大きな魅力は、学資保険や預貯金よりも資産を増やせる可能性があることです。

ただし、NISAを利用しても、投資した元本は保証されません。購入した投資信託などの価格が下がれば、積み立てた金額より少ない状態になることがあります。

たとえば、大学入学時に300万円を準備するつもりでも、直前の相場下落によって資産額が250万円になれば、不足する50万円を別の方法で用意しなければなりません。

教育資金としてNISAを利用する場合は、大学入学までの期間によって考え方を変える必要があります。

大学入学までの期間考え方
15年以上長期積立を始めやすい
10年程度預貯金や学資保険との併用も検討する
5年程度投資だけに頼らず、必要額の確保を優先する
3年以内入学金など近く使うお金は預貯金で持つ

子どもが小さいうちは長期運用を行い、高校進学ごろから必要な金額を少しずつ売却して預貯金へ移す方法があります。

NISAは自由に売却できますが、「いつでも引き出せるから安心」とは限りません。価格が下がっているときに現金が必要になれば、損失を確定させることになるからです。

学資保険の代わりとしてNISAを利用するなら、親に万一のことがあった場合の備えも別に必要です。NISAには学資保険の保険料払込免除にあたる仕組みがないため、定期保険や収入保障保険などで教育費を含む死亡保障を確保できているか確認しましょう。

低解約返戻金型終身保険を利用する

低解約返戻金型終身保険を、教育資金の準備に活用する方法もあります。

低解約返戻金型終身保険とは、保険料払込期間中などの解約返戻金を通常より低く設定する代わりに、保険料を割安にした終身保険です。生命保険文化センターは、払込期間中に解約した場合、解約返戻金が払込保険料総額を下回ることがほとんどだと説明しています。

たとえば、子どもが0歳のときに加入し、15歳までに保険料を払い終える契約を考えます。

払込期間が終わったあと、子どもの大学進学時に解約して、解約返戻金を教育資金として利用します。教育資金が必要なければ解約せず、死亡保障を継続したり、老後資金として残したりすることもできます。

低解約返戻金型終身保険の主な特徴は次のとおりです。

・契約者が亡くなった場合に死亡保険金を受け取れる
・教育資金が不要なら契約を継続できる
・払込期間終了後に解約返戻金が増える設計の商品がある
・学資保険より受取時期の自由度が高い場合がある
・払込期間中に解約すると元本割れしやすい

注意したいのは、教育資金を準備するための専用商品ではないことです。

学資保険では、契約者に万一のことがあった場合、以後の保険料が免除され、予定していた学資金を受け取れる商品が一般的です。低解約返戻金型終身保険では、契約者が死亡すると死亡保険金が支払われますが、その後も予定どおり教育資金として解約返戻金を受け取る仕組みとは異なります。学資保険では一般的に契約者死亡時の払込免除があることが、生命保険文化センターから示されています。

また、保険料の払込みが終わる前に大学進学を迎える契約では、低い解約返戻金しか受け取れない可能性があります。

次の条件を必ず確認してください。

・保険料払込期間が終了する年齢
・子どもの大学入学時に受け取れる解約返戻金
・払込保険料の総額
・途中解約した場合の返戻金
・死亡保険金の金額
・受取人と保険料負担者
・保険会社が破綻した場合の影響

生命保険会社が破綻した場合、契約条件が変更され、保険金額や解約返戻金が減少する可能性があります。特に、終身保険など貯蓄性が高く保険期間が長い商品では、影響が大きくなる場合があるとされています。

「学資保険より自由でお得」とだけ説明された場合は注意が必要です。払込期間中の元本割れリスクや、大学入学時にいくら受け取れるかを数字で確認してから判断しましょう。

複数の方法を組み合わせて準備する

教育資金は、一つの方法だけで準備する必要はありません。

そのお気持ち、よくわかります。学資保険とNISAのどちらかに決めなければならないと思うと、なかなか一歩を踏み出せませんよね。

実際には、使う時期と目的に合わせて複数の方法を組み合わせるほうが、家計の変化に対応しやすくなります。

たとえば、毎月30,000円を教育資金として準備できる家庭では、次のような分け方が考えられます。

準備方法毎月の金額主な役割
学資保険10,000円大学入学時に最低限必要な資金を確保する
NISA10,000円大学在学中や留学に必要な資金を増やすことを目指す
普通預金10,000円受験料、塾代、制服代などに備える

また、投資の価格変動が不安な家庭では、次のように安全性を重視できます。

準備方法割合の例
学資保険50%
普通預金・定期預金40%
NISA10%

反対に、収入と預貯金に余裕があり、投資経験もある家庭では、NISAの割合を増やす方法があります。

準備方法割合の例
学資保険・預貯金40%
NISA60%

これらの割合は一例であり、すべての家庭に適しているわけではありません。

組み合わせを考えるときは、教育資金を次の3つに分けると判断しやすくなります。

・数年以内に使うお金
・大学入学時に必ず必要なお金
・金額や使用時期を変更できるお金

数年以内に使う受験料や塾代は普通預金、大学入学時に必ず必要な資金は学資保険や預貯金、余裕があれば留学費用や大学院進学費用をNISAで準備する方法があります。

最も避けたいのは、教育資金のすべてを途中で引き出しにくい商品や、価格が大きく変動する商品へ集中させることです。

学資保険だけに集中すると急な支出に対応しにくくなり、NISAだけに集中すると大学入学直前の価格下落に対応できない可能性があります。

教育資金の準備方法を決める前に、次の項目を書き出してみましょう。

・現在の預貯金
・毎月積み立てられる金額
・子どもの大学入学までの年数
・大学入学時に必ず確保したい金額
・親に万一の場合の死亡保障
・投資による値下がりを受け入れられる金額

学資保険が必要かどうかではなく、家庭に不足している役割は何かを考えることが大切です。

確実に残すお金、自由に使えるお金、増やすことを目指すお金に分ければ、家計を圧迫せず、進路の変化にも対応しやすくなります。

学資保険の口コミやランキングを見るときの注意点

学資保険を検索すると、「おすすめランキング1位」「口コミで人気」「返戻率が高い」といった情報が数多く表示されます。

しかし、ランキング1位の商品が、すべての家庭にとって最適とは限りません。資料請求数をもとにした人気順、返戻率を重視した順位、保障内容を含めた評価など、サイトごとに基準が異なるからです。

実際に、資料請求件数をもとにしたランキングでは、順位は商品の優劣を意味しないことが明記されています。取扱商品の範囲もサイトによって違うため、掲載されていない商品が不利なわけでもありません。

口コミやランキングは候補を見つけるために使い、最終的には自分の条件による見積もりと公式資料を確認して判断しましょう。

ランキングの評価基準を確認する

最初に確認したいのは、何を基準に順位を決めているかです。

学資保険ランキングには、主に次のような種類があります。

ランキングの基準順位が示していること注意点
資料請求件数資料を請求した人が多い商品契約数や満足度とは限らない
申込件数比較サイトを通じた申込みが多い商品掲載商品だけが集計対象の場合がある
返戻率所定条件で返戻率が高い商品契約条件が違うと順位も変わる
口コミ評価投稿者の評価が高い商品投稿数や利用者の条件に差がある
独自評価サイトが決めた項目で高得点の商品項目や配点が家庭の希望と合うとは限らない

たとえば、資料請求件数が多い商品は、知名度が高く、広告を多く出しているため注目されている可能性があります。

しかし、資料を取り寄せた人が実際に契約したとは限りません。資料請求数の多さだけでは、返戻率や保障内容が優れているとは判断できないのです。

返戻率ランキングでも、次の条件が商品ごとに違えば公平な比較にはなりません。

・契約者の年齢と性別
・子どもの年齢
・受取総額
・保険料の払込期間
・月払いか年払いか
・祝い金の受取時期
・保険料払込免除の保障範囲

一方の商品は5歳までの短期払い、もう一方は18歳までの月払いという条件であれば、返戻率だけを並べても正確な優劣はわかりません。

ランキングを見るときは、順位より先に評価基準と計算条件を確認してください。

返戻率の計算条件を確認する

学資保険の返戻率は、受取総額を払込保険料総額で割って計算します。

返戻率=受取総額÷払込保険料総額×100

計算式自体は同じですが、保険料は契約条件によって変わります。そのため、公式サイトやランキングに掲載された「最大返戻率」が、自分の契約にも適用されるとは限りません。

特に注意したいのは、次のような表示です。

・返戻率最大130%
・一括払いの場合
・契約者25歳男性の場合
・子ども0歳の場合
・5歳までに払込みを終える場合
・年払いを選んだ場合

これらは間違った数字ではなくても、限られた条件による一例です。

たとえば、子どもが3歳、契約者が40歳、18歳までの月払いを希望する家庭では、同じ商品でも返戻率や月額保険料が変わります。

また、返戻率が高い契約は、保険料を短期間で支払う設計になっていることがあります。短期払いでは返戻率が高くなりやすい一方、月々の負担が大きくなります。

返戻率を見るときは、次の数字をセットで確認しましょう。

確認する数字理由
月額または年間保険料現在の家計で払い続けられるか判断するため
払込保険料総額最終的にいくら支払うか確認するため
受取総額祝い金と満期保険金の合計を確認するため
返戻率支払総額に対する受取総額を比較するため
払込期間負担が何歳まで続くか確認するため
受取時期入学金の支払いに間に合うか確認するため

返戻率だけではなく、月々の負担と受取時期まで含めて判断することが大切です。

口コミだけで商品を決めない

学資保険の口コミは、担当者の対応や手続きのわかりやすさを知るうえでは参考になります。

たとえば、次のような情報は口コミから確認しやすいでしょう。

・担当者の説明がわかりやすかったか
・質問へ丁寧に答えてくれたか
・手続きに時間がかかったか
・相談後の連絡が多かったか
・オンライン相談が使いやすかったか
・祝い金を受け取る手続きがわかりやすかったか

一方で、口コミから返戻率や保険料が自分にも当てはまるとは判断できません。

学資保険の保険料は、契約者と子どもの年齢、払込期間、受取総額などによって変わります。同じ商品へ加入した人でも、契約内容が異なれば支払額や返戻率は違います。

また、担当者への評価と保険商品への評価は分けて考える必要があります。

「担当者が親切だった」という口コミは相談時の安心材料になりますが、その商品が自分の家計に合っていることを意味しません。

反対に、「連絡が遅かった」「説明がわかりにくかった」という口コミがあっても、担当者を変更すれば解決する場合があります。商品そのものの返戻率や保障内容まで悪いとは限りません。

口コミを見るときは、次の点を確認してください。

・投稿された時期は新しいか
・契約者や子どもの年齢が書かれているか
・契約したプランや払込期間がわかるか
・商品への評価か担当者への評価か
・よい口コミと悪い口コミの両方が掲載されているか
・一つの投稿だけで判断していないか

そのお気持ち、よくわかります。実際に加入した人の声を見ると、安心したり不安になったりしますよね。

しかし、「口コミで人気だから安心」「悪い口コミが一つあるから危険」と決めるのはおすすめできません。口コミは体験談の一つとして読み、契約条件は自分で確認しましょう。

保険会社の公式資料と契約概要を確認する

学資保険へ加入する前には、比較サイトの記事だけでなく、保険会社が提供する公式資料を確認してください。

最低限確認したいのは、次の資料です。

確認する資料主な内容
商品パンフレット商品の特徴、受取方法、契約例
設計書・見積書自分の条件での保険料と受取額
契約概要保障内容や保険期間などの重要事項
注意喚起情報元本割れ、免責、解約などの注意点
ご契約のしおり・約款契約上の詳しい条件
解約返戻金の推移途中解約した場合に戻る金額

比較サイトのランキングでも、商品の詳細はパンフレットや契約概要、注意事項は注意喚起情報で確認するよう案内されています。

公式サイトに掲載された返戻率は、特定の契約例であることが多いため、自分の条件で作成された設計書が必要です。

見積もりを取得したら、次の項目を確認しましょう。

・契約者と子どもの年齢は正しいか
・希望した受取総額になっているか
・保険料の払込期間は希望どおりか
・大学入学前に学資金を受け取れるか
・保険料払込免除の対象条件は何か
・途中解約した場合はいくら戻るか
・特約を外した場合に返戻率はどう変わるか
・月払いと年払いで総額がどう変わるか

わからない項目があれば、契約前に担当者へ質問してください。

「皆さんこのプランを選んでいます」「今月中ならお得です」と勧められても、理解できていない状態で契約する必要はありません。

学資保険は長期間続く契約です。その場で決めず、設計書を持ち帰って夫婦で確認しましょう。

ランキングや口コミは、学資保険を知る入口として役立ちます。しかし、最終的に選ぶべきなのは、人気の商品ではなく、自分の家庭が無理なく払い続けられ、必要な時期に必要な金額を受け取れる商品です。

候補を2社から3社に絞ったら、契約者と子どもの年齢、受取総額、払込期間、支払方法をそろえて見積もりを取り、同じ条件で比較しましょう。

学資保険は無料相談で同じ条件のシミュレーションを比較する

学資保険は、契約者と子どもの年齢、払込期間、受取時期によって保険料や返戻率が変わります。そのため、公式サイトに掲載された最大返戻率を見比べるだけでは、自分の家庭に合う商品を判断できません。

候補を2社から3社に絞ったら、同じ条件で設計書を作成してもらい、月額保険料、払込総額、受取総額、返戻率を比較しましょう。

生命保険文化センターも、複数の商品を比較し、保険料だけでなく保障内容を含めて総合的に検討する方法が有効だと案内しています。また、複数の保険会社を扱う代理店には、比較できる商品の一覧と、特定の商品をすすめる理由を説明することが求められています。

ファイナンシャルプランナーに相談できる内容

無料相談では、「学資保険を選んでほしい」と伝えるだけでなく、家庭の教育資金全体について相談できます。

学資保険は、目標額を高くするほど安心というものではありません。住宅費や兄弟姉妹の教育費も考え、満期まで払い続けられる金額にする必要があります。

相談できる主な内容は次のとおりです。

相談内容確認できること
教育資金の目標額大学入学時までにいくら準備するか
月額保険料家計を圧迫せずに払い続けられるか
払込期間10歳払い、15歳払い、18歳払いの違い
受取時期推薦入試などの納付時期に間に合うか
返戻率同じ条件で比較した場合にどの商品が高いか
払込免除契約者の死亡や病気がどこまで対象になるか
NISAとの併用確保するお金と運用するお金をどう分けるか
現在の保険死亡保障や医療保障が重複していないか

複数の保険会社を扱う相談窓口では、同じ場所で複数商品を比較できる点がメリットです。ただし、窓口によって取扱保険会社や商品数は異なります。

相談前に、学資保険を何社扱っているか、検討したい保険会社が対象に含まれているかを確認しましょう。取り扱っていない商品は比較対象として提案されないためです。

設計書を出してもらうときは、すべて同じ条件にしてください。

・契約者の年齢と性別
・子どもの年齢
・受取総額
・払込期間
・月払いまたは年払い
・受取時期
・払込免除の保障範囲

条件をそろえれば、「最大返戻率」ではなく、自分の家庭で契約した場合の数字を比較できます。

無料相談が無料で利用できる理由

無料相談には、大きく分けて、中立的な一般相談と、保険商品の提案を伴う相談があります。

生命保険文化センターでは、公正・中立な立場から生命保険や生活設計に関する一般的な相談を無料で受け付けています。特定商品の契約を目的とせず、保険の仕組みや考え方を確認したい場合に利用できます。

一方、保険代理店が行う商品比較型の無料相談では、契約が成立した場合などに、保険会社から代理店へ販売手数料が支払われる仕組みが一般的です。販売手数料は、相談者が相談料として別に支払うものではないと生命保険協会の資料でも説明されています。

相談先主な目的商品の提案
生命保険文化センターなど一般的な仕組みや考え方の相談原則として特定商品の販売を目的としない
保険会社自社商品の説明と見積もり自社商品が中心
複数社を扱う保険代理店複数商品の比較と提案取扱商品の中から提案
独立系FP家計や資産形成を含む相談相談先によって異なる

無料だから危険というわけではありませんが、代理店によって取扱商品や保険会社から受け取る手数料が異なる可能性があります。

おすすめされた商品については、次のように質問しましょう。

・この商品をすすめる理由は何ですか
・比較した商品は何社ですか
・取扱商品のうち、比較対象から外した商品はありますか
・同じ条件で返戻率が高い商品はほかにありますか
・保障を外した場合の見積もりも作成できますか

複数社を扱う代理店には、比較できる商品の一覧や、特定の商品を提案する理由を説明することが求められています。理由が曖昧な場合は、その場で判断せず、別の相談先でも見積もりを取りましょう。

強引な勧誘を避けるために伝えておくこと

無料相談を利用すると、「その場で契約を迫られるのでは」と不安になりますよね。そのお気持ちはよくわかります。

相談の最初に目的をはっきり伝えておくと、話が必要以上に契約へ進むことを防ぎやすくなります。

次のように伝えてください。

「今日は商品の比較と見積もりだけを希望しています。契約は夫婦で話し合ってから決めます」

「学資保険とNISAの両方を比較したいです。学資保険への加入を前提にはしていません」

「月額は1万円以内で、途中解約しないで続けられるプランを希望します」

「返戻率だけでなく、払込総額と途中解約時の返戻金も見せてください」

「連絡はメールを希望します。電話連絡は必要な場合だけにしてください」

希望を具体的に伝えれば、担当者も提案の範囲を絞りやすくなります。

提案を受けたときは、担当者の説明だけで判断せず、設計書、契約概要、注意喚起情報を確認してください。金融庁は、保険会社などに対し、契約内容を理解するための契約概要と、特に注意すべき事項を記した注意喚起情報を交付し、顧客が内容を理解したことを確認する体制を求めています。

説明がわかりにくい場合や、希望と異なる商品を繰り返しすすめられる場合は、担当者の変更や相談の終了を申し出ても問題ありません。

契約後に代理店や保険会社とのトラブルが起きた場合は、生命保険協会の生命保険相談所で相談や苦情を受け付けています。

相談前に準備しておきたい情報

相談時間を有効に使うために、家庭の状況と希望条件を事前に書き出しておきましょう。

準備したい内容は次のとおりです。

準備する情報確認する内容
子どもの情報生年月日、現在の年齢、兄弟姉妹の人数
契約者候補夫婦それぞれの年齢、職業、収入
毎月の家計収入、生活費、住宅費、現在の貯蓄額
教育方針公立・私立、一人暮らしの可能性
教育資金の目標18歳までに準備したい金額
支払可能額無理なく続けられる月額
希望する払込期間10歳、15歳、18歳までなど
希望する受取時期高校入学、大学入学、大学在学中
現在の保険死亡保険、医療保険、収入保障保険
投資状況NISAの利用状況や毎月の積立額

家計簿を細かく作っていなくても、毎月の手取り収入、固定費、貯金できる金額がわかれば相談できます。

相談前には、次の3つだけでも決めておきましょう。

・大学入学時に最低限いくら必要か
・毎月いくらまでなら無理なく払えるか
・学資保険に何を求めるか

たとえば、「18歳までに200万円」「月額1万円以内」「死亡時の払込免除は必要」と伝えれば、希望に近い商品を比較しやすくなります。

検討中の保険会社がある場合は、その名前も伝えましょう。ただし、最初から一社に決めず、同じ条件でほかの商品も見積もってもらうことが大切です。

相談した当日に契約する必要はない

無料相談を受けたからといって、当日に契約を決める必要はありません。

生命保険は長期間にわたって保険料を支払う契約です。生命保険文化センターも、契約概要、生命保険設計書、パンフレットなどで内容を十分に確認し、複数商品を比較することをすすめています。

相談後は、設計書を持ち帰り、夫婦で次の項目を確認しましょう。

・月額保険料を収入が減っても支払えるか
・払込保険料総額はいくらか
・受取総額と返戻率はいくらか
・大学の入学金の支払いに間に合うか
・途中解約した場合はいくら戻るか
・契約者に万一の場合の保障は十分か
・現在の生命保険と保障が重複していないか
・NISAや預貯金と比べて納得できるか

「今日中なら返戻率が上がる」「今契約しないと加入できない」と急かされた場合は、条件の根拠を確認してください。年齢や商品改定などで期限がある場合でも、説明を理解できていない状態で申し込むべきではありません。

家庭ごとに適した学資保険は、契約者と子どもの年齢、払込期間、受取時期によって変わります。

まずは無料相談で、複数商品の月額保険料、払込総額、受取総額、返戻率を同じ条件で比較しましょう。そのうえで、資料を持ち帰り、夫婦が納得してから契約することが大切です。

学資保険に関するよくある質問

学資保険を検討していると、「本当に必要なのか」「途中で解約したらいくら戻るのか」「NISAを優先したほうがよいのか」など、次々と疑問が出てきますよね。

ここでは、学資保険を比較する際に多い質問へ簡潔に回答します。実際の保険料や解約返戻金は契約条件によって異なるため、最終的には保険会社の設計書や契約概要も確認してください。

学資保険は本当に必要ですか?

学資保険は、すべての家庭に必要な商品ではありません。

次のような人には、学資保険を利用するメリットがあります。

・自分だけでは教育資金の貯金を続けにくい
・大学進学時に必要な金額を確実に残したい
・親に万一のことがあった場合にも教育資金を確保したい
・投資による値下がりを避けたい
・教育資金を生活費と分けて管理したい

一方、十分な預貯金と死亡保障があり、自分で計画的に貯蓄や投資を続けられる家庭では、学資保険が必要ない場合もあります。

学資保険では、進学時に祝い金を受け取るタイプや、大学在学中に学資年金を受け取るタイプがあります。一般的には、契約者である親が死亡すると、その後の保険料が免除される点が特徴です。

必要かどうかは、次の3点で判断しましょう。

・教育資金を自分で積み立て続けられるか
・親に万一の場合の保障が足りているか
・投資による値下がりを受け入れられるか

学資保険へ加入しない場合も、預貯金やNISAなどを使い、「いつまでにいくら準備するか」を決める必要があります。

返戻率が100%以下の学資保険は損ですか?

貯蓄だけを目的に考えると、返戻率が100%を下回る商品は、受取総額が払込保険料総額より少なくなるため、金額上は元本割れとなります。

たとえば、払込保険料総額が200万円で返戻率が95%なら、受取総額は190万円です。

払込保険料総額返戻率受取総額
200万円95%190万円
200万円100%200万円
200万円105%210万円

ただし、返戻率100%以下の商品が必ず悪いとは限りません。

子どもの医療保障や死亡保障などが付いている場合、保険料の一部が保障に使われるため、返戻率が低くなることがあります。生命保険文化センターも、こども保険では祝い金や満期保険金の受取総額が、払込保険料総額を下回る場合があると説明しています。

判断するときは、次の点を確認してください。

・返戻率が低い理由は保障にあるのか
・すでに加入している保険と保障が重複していないか
・教育資金の積立を優先するのか
・子どもや契約者の保障も重視するのか

貯蓄性を優先するなら、同じ保障条件で返戻率100%以上の商品を比較しましょう。

学資保険は何歳まで加入できますか?

加入できる年齢は、保険会社や商品、払込期間によって異なります。

子どもが0歳から6歳または7歳ごろまでの商品が多い一方、小学生以降でも申し込める商品があります。出生予定日の140日前から加入できる商品もあります。

たとえば、フコク生命の「みらいのつばさ」は、子どもが0歳から7歳まで加入できます。ただし、契約者の年齢範囲は、性別、子どもの年齢、保険料払込期間によって変わります。

加入可能年齢の上限に近い場合は、次の点に注意してください。

・満期までの積立期間が短くなる
・月々の保険料が高くなりやすい
・選べる払込期間が少なくなる
・希望する受取プランを選べない場合がある

子どもの年齢が上限以内だからといって、必ずしも無理なく加入できるとは限りません。月額保険料と受取総額を確認し、預貯金やNISAとの併用も検討しましょう。

学資保険の途中解約ではいくら戻りますか?

途中解約で戻る金額は、商品、契約からの経過期間、払込保険料、保障内容などによって異なります。

「これまでに100万円払ったから、100万円戻る」とは限りません。特に加入後の早い時期に解約すると、解約返戻金が払込保険料総額を大きく下回る場合があります。

契約前には、次の時点における解約返戻金を確認しましょう。

・契約から1年後
・子どもが5歳になった時点
・払込期間の途中
・保険料の払込みが終了した直後
・満期直前

具体的な金額は、設計書や解約返戻金の推移表で確認できます。

保険料の支払いが苦しくなった場合は、すぐに解約せず、次の対応ができないか保険会社へ相談してください。

・受取金額を減らして保険料を下げる
・不要な特約を外す
・支払方法を変更する
・契約者貸付を利用できるか確認する

一度解約すると保障も終了します。解約以外の方法がないか確認したうえで判断しましょう。

学資保険は年末調整で生命保険料控除を受けられますか?

一定の条件を満たす学資保険の保険料は、一般生命保険料控除の対象になる場合があります。

会社員が年末調整で控除を受ける場合は、保険会社から発行される生命保険料控除証明書の内容を、給与所得者の保険料控除申告書へ記入します。

控除証明書には、次のような情報が記載されています。

・保険会社名
・保険の種類
・新制度または旧制度の区分
・年間に支払った保険料
・申告する保険料の金額

学資保険へ加入すれば、支払った保険料が全額所得から差し引かれるわけではありません。また、すでにほかの死亡保険などで一般生命保険料控除の上限へ達している場合は、学資保険に加入しても控除額が増えないことがあります。

契約者名義と実際に保険料を負担している人が異なる場合は、誰が控除を受けられるかにも注意が必要です。国税庁は、契約者本人でなくても、実際に保険料を支払ったことが明らかで、受取人などの条件を満たせば控除対象になり得ると説明しています。

税金の扱いは契約者、保険料負担者、受取人の関係によって変わるため、不明な場合は勤務先の担当者、税務署、税理士などへ確認しましょう。

兄弟で加入すると保険料は安くなりますか?

すべての学資保険で兄弟割引を受けられるわけではありません。

兄弟割引を設けている代表的な商品として、フコク生命の「みらいのつばさ」があります。

すでに兄や姉が所定の学資保険へ加入しており、契約者が同一であるなどの条件を満たすと、2人目以降の子どもの保険料が割安になります。同時に加入する場合も、2人目には割引が適用されます。

ただし、兄弟割引があるという理由だけで商品を決めるのはおすすめできません。

次の項目も含めて比較しましょう。

・割引後の月額保険料
・払込保険料総額
・受取総額と返戻率
・兄弟それぞれの受取時期
・払込免除の保障内容
・家計全体での毎月の負担

兄弟が多い家庭では、一人目の契約を高額にしすぎると、二人目以降の教育資金を準備できなくなる可能性があります。

割引額だけでなく、子ども全員分の保険料を満期まで払い続けられるかを確認してください。

学資保険とNISAはどちらを優先すべきですか?

大学入学時に必ず確保したい金額があり、価格変動を避けたい場合は、学資保険や預貯金を優先しやすいでしょう。

一方、子どもが小さく、10年以上の運用期間を取れて、価格の下落も受け入れられる場合は、NISAを利用した積立も選択肢になります。

ただし、NISAは利益が非課税になる制度であり、元本を保証する制度ではありません。金融庁も、NISAを活用した資産形成には元本保証がないと明記しています。

判断の目安は次のとおりです。

重視すること優先しやすい方法
大学入学時の金額を確実に確保したい学資保険・預貯金
親に万一の場合の保障が必要学資保険・死亡保険
資金を大きく増やすことを目指したいNISA
必要に応じて途中で使いたい預貯金・NISA
投資による値下がりが不安学資保険・預貯金

どちらか一つに決める必要はありません。

たとえば、大学入学時に必要な200万円を学資保険で準備し、大学在学中や留学費用をNISAで積み立てる方法があります。

使う時期が近づいた教育資金は、投資商品に残し続けず、少しずつ預貯金へ移すことも検討しましょう。

保険相談を利用すると必ず契約しなければなりませんか?

無料相談を利用しただけで、保険を契約する義務はありません。

生命保険の契約は、相談を受けただけで成立するものではなく、契約内容を確認したうえで申込書を提出するなどの手続きが必要です。生命保険文化センターも、申込みの前に契約概要や注意喚起情報を受け取り、内容を確認する流れを示しています。

相談時には、最初に次のように伝えておくと安心です。

「今日は比較と見積もりだけを希望しています」

「設計書を持ち帰って夫婦で検討します」

「契約する場合はこちらから連絡します」

「電話ではなくメールでの連絡を希望します」

複数の保険会社を扱う代理店には、比較可能な商品の一覧を示し、特定の商品をすすめる理由を説明することが求められています。

提案を受けたら、次の内容を確認してください。

・何社の商品を比較したのか
・なぜその商品をすすめるのか
・月額保険料と払込総額はいくらか
・途中解約した場合はいくら戻るか
・特約を外した見積もりも作れるか

その場で決めず、設計書や契約概要を持ち帰って確認しましょう。

学資保険は10年以上続く可能性がある契約です。担当者の雰囲気や特典だけで選ばず、家庭の希望と契約内容が合っているかを夫婦で確認してから申し込むことが大切です。

まとめ:学資保険は返戻率だけでなく家計に合う商品を選ぼう

学資保険を選ぶときは、ランキングの順位や最大返戻率だけで決めないことが大切です。

同じ商品でも、契約者と子どもの年齢、保険料の払込期間、月払いか年払いか、教育資金の受取時期によって、月額保険料や返戻率は変わります。

学資保険を比較するときは、次の項目を同じ条件にそろえましょう。

・契約者と子どもの年齢
・準備したい教育資金の総額
・毎月支払える保険料
・保険料の払込期間
・祝い金や満期保険金の受取時期
・保険料払込免除の保障範囲
・払込保険料総額と受取総額
・途中解約した場合の解約返戻金

返戻率が高い学資保険でも、短期払いによって月々の負担が大きくなり、途中解約してしまえば元本割れする可能性があります。

返戻率が少し低くても、家計を圧迫せず満期まで続けられる商品のほうが、その家庭にとってはよい選択になることがあります。

学資保険が向いているのは、次のような人です。

・自分だけでは計画的な貯金を続けにくい
・教育資金を生活費と分けて確保したい
・親に万一のことがあっても進学資金を残したい
・投資による価格変動を避けたい
・必要な時期の受取額を把握しておきたい

一方で、生活防衛資金が不足している人や、数年以内にお金を使う予定がある人には、学資保険をおすすめできない場合があります。

すでに十分な預貯金と死亡保障があり、自分で積立投資を続けられる人は、NISAや定期預金を利用する方法も比較してみましょう。

学資保険とNISAは、どちらか一方だけを選ぶ必要はありません。

大学入学時に必ず確保したいお金は学資保険や預貯金で準備し、留学費用や大学院進学費用など、金額や使う時期を変更できるお金はNISAで積み立てる方法もあります。

教育資金を準備する際は、次の3つに分けて考えると判断しやすくなります。

お金の役割準備方法の例
数年以内に使うお金普通預金
大学入学時に必ず必要なお金学資保険・定期預金
増やすことを目指す余裕資金NISA

子どもの将来を考えると、「少しでも多く準備しなければ」と焦ってしまいますよね。そのお気持ちは、同じ親としてよくわかります。

しかし、今の生活を苦しくしてまで高額な学資保険へ加入する必要はありません。

まずは、大学入学時までに準備したい金額と、収入が少し減っても払い続けられる月額を夫婦で決めてみてください。

そのうえで、複数の保険会社から次の数字をそろえた設計書を取り寄せましょう。

・月額保険料
・払込保険料総額
・祝い金と満期保険金の受取総額
・返戻率
・払込期間
・実際の受取日
・途中解約時の解約返戻金

自分だけで比較するのが難しい場合は、学資保険を複数取り扱う保険相談サービスで、同じ条件のシミュレーションを作成してもらう方法があります。

家庭ごとに適した学資保険は、契約者と子どもの年齢、払込期間、受取時期によって変わります。

まずは無料相談で、複数商品の返戻率と月々の保険料を同じ条件で比較してみましょう。提案を受けても、その場で契約する必要はありません。設計書を持ち帰り、夫婦が納得できるまで検討することが大切です。

ランキング1位の商品ではなく、家計を守りながら満期まで続けられ、必要な時期に必要な金額を受け取れる商品を選びましょう。

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