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階段から子どもが転落する事故を防ぐ方法

子どもがハイハイを始めたころ、「まだ階段なんて上れないから大丈夫」と思っていたのに、気づいたら一段目に手を掛けていた。そんな場面に慌てた経験がある方もいるのではないでしょうか。

階段の事故は、子どもが上手に歩けるようになってから始まるわけではありません。

こども家庭庁の事故防止情報では、ハイハイをする頃から階段からの転落が起こるとして、転落防止柵を設置し、閉め忘れを防ぎ、子どもが開けられないようロックすることが案内されています。

また東京都が東京消防庁のデータを基にまとめた情報では、0〜5歳の乳幼児が救急搬送された日常生活事故のうち「落ちる」事故が多く、1歳になると階段や椅子からの転落・転倒が増えるとされています。

階段は、一度足を踏み外すと一段だけでは止まらず、下まで転がり落ちる可能性がある場所です。だからこそ、「落ちないように見ている」だけではなく、勝手に階段へ入れない環境を作り、使い始めたら安全な上り下りを覚えていくことが大切です。

このページでは、階段で子どもの転落事故が起きる場面を整理しながら、ベビーゲートの使い方、上り下りするときの付き添い方、階段そのものの見直し方まで紹介します。

このページでわかること

  • 子どもが階段から転落しやすい場面
  • 階段対策を始める時期
  • ベビーゲートを階段で使うときの確認事項
  • 子どもが階段を使い始めた後の付き添い方
  • 階段そのものにないか確認したい危険
  • 子どもが階段から落ちたときの対応
目次

階段の転落事故はどう起きる?

階段事故というと「一番上から落ちる場面」を想像しやすいですが、実際には階段へ近づいた段階から事故につながる可能性があります。まずは、自宅の階段でどの場面に注意したいのかを確認してみましょう。

場面起こり得る事故最初に確認すること
階段へ近づく勝手に入り転落侵入を防げているか
階段を上る後ろへ転落大人が支えられるか
階段を下りる前へ転落手すり・付き添い
走る・遊ぶ踏み外し階段の使い方
ゲート周辺外れ・突破固定とロック
夜間踏み外し足元の明るさ

つまり階段の安全対策では、次の4方向から考える必要があります。

  • 階段へ入らない
  • 安全に上る
  • 安全に下りる
  • 転びやすい環境を作らない

ハイハイの頃から階段対策を始める

「階段対策は歩き始めたら考えよう」と思っていると、少し遅い場合があります。こども家庭庁は、ハイハイをする頃から階段からの転落が起こるとして、転落防止柵などによる対策を案内しています。

上れなくても階段には近づける

ハイハイを始めたばかりの赤ちゃんが、最初から二階まで上っていくわけではありません。最初は階段の一段目へ手を掛ける。次に膝を乗せる。そのうち体を持ち上げる。親が初めて「階段を上れるようになった」と気づくときには、すでに数段上っていることも考えられます。

特に階段の下側から上る場合は、「まだ一段しか上れないから」と考えず、一段目へ自分で近づけるようになった時点で環境を見直すのがおすすめです。

「まだできない」で安全を判断しない

子どもの成長は、親が思っているより急に進むことがあります。昨日までソファへ登れなかったのに、今日は登れた。昨日まで届かなかったドアノブへ、今日は手が届いた。階段も同じです。安全対策を見直す目安として、次のような変化を見てください。

  • ハイハイを始めた
  • つかまり立ちを始めた
  • 一人歩きを始めた
  • 自分で段差を上るようになった
  • ドアやロックを開けるようになった

「○歳になったら」だけでなく、今できるようになった行動を基準にする方が実際の生活に合わせやすくなります。

階段を遊び場にしない

小さな子どもにとって、階段は「二階へ行くための通路」とは限りません。上ったり下りたりできる大きな遊具のように見えることがあります。階段へおもちゃを持っていく、途中の段へ座る、兄弟で追いかけっこをする、といった習慣がつくと、階段で過ごす時間そのものが増えてしまいます。

自分で階段を使える年齢になっても、「階段は遊ぶ場所ではなく、上や下へ移動する場所」という家庭のルールを少しずつ伝えていきましょう。

階段で起きやすい5つの転落パターン

階段からの転落は、子どもの年齢や発達によって起こり方が変わります。事故の場面を具体的に想像すると、自宅ではどこを優先して直せばよいか見えやすくなります。

勝手に階段へ入って上から落ちる

特に怖いのが、大人が気づかない間に子どもが階段へ近づく場面です。二階で洗濯物を片づけている。少しだけ別の部屋へ物を取りに行く。その短い間に、子どもが階段へ移動することがあります。

東京都が紹介している事例にも、1歳の子どもが自宅の階段を一人で下りようとして、一番上から転がり落ちたケースがあります。

階段の転落対策では、「子どもが下りるときに気をつける」より前に、「大人がいない状態で階段へ到達できるか」を確認してください。階段の上側に子どもがいる時間がある家庭では、特に優先して見直したい部分です。

上っている途中に後ろへ倒れる

階段を上る動きは、下りるより簡単そうに見えるかもしれません。しかし、小さな子どもはまだ体のバランスが十分ではありません。手を一段上へ伸ばそうとして体勢を崩す。途中で振り返る。足を置き損ねる。疲れてその場へ座ろうとする。こうした動きから、後ろ向きに転落する可能性があります。

子どもが階段を練習するときは、大人がすぐ下側から支えられる位置にいることを意識しましょう。

下りる途中に前へ転落する

階段を下りるときは、一段踏み外したことをきっかけに、そのまま下方向へ転落する可能性があります。自治体の子どもの事故防止チェックリストでも、階段を上り下りするときは、子どもが転んでも支えられるように大人が下側を歩くか、手をつなぐ方法が案内されています。

子どもが「一人でできる」と言い始める時期でも、最初のうちは次の形で慣れていくのがおすすめです。

  • 一段ずつ下りる
  • 手すりを使う
  • 足元を見る
  • 大人が下側にいる

できるようになったことを止めるのではなく、失敗したときに大事故になりにくい位置から見守ると考えてください。

走る・ふざける途中で踏み外す

階段事故への注意が必要なのは乳幼児だけではありません。自分で問題なく上り下りできるようになると、今度は「階段で何をするか」が変わります。兄弟を追いかけながら走る。一段飛ばしで下りる。最後の数段からジャンプする。後ろを向きながら話す。こうした行動は、「階段を使える」という能力とは別の問題です。

言葉を理解できる年齢になったら、「危ないからやめなさい」だけで終わらせず、「階段で転ぶと、何段も下まで落ちることがあるから歩こう」と、理由まで短く伝えていきましょう。

おもちゃや物を持って踏み外す

見落としやすいのが、物を持ったまま階段を使う場面です。大きなぬいぐるみ、タブレット、おもちゃ箱、水筒などを両手で持っていると、足元が見えにくくなったり、転びそうになったときに手すりをつかめなかったりします。

階段を自分で使うようになったら、「階段では片手を空ける」など、家庭で分かりやすいルールを決めてもよいでしょう。大きな物は無理に子ども自身に運ばせず、大人が持つ方法もあります。

ベビーゲートで階段への侵入を防ぐ

まだ一人で安全に階段を使えない子どもには、階段へ自由に入れない環境を作ることが大切です。その方法の一つがベビーゲートですが、安全用品だから何をどこへ付けても安全になるわけではありません

東京都は、ベビーゲートについて、外れ、閉め忘れ、乗り越えなどによる事故が起きているとして、設置場所と製品表示を確認して正しく使うよう呼びかけています。

階段の上と下では役割が違う

階段下のゲートは、主に子どもが勝手に上り始めることを防ぎます。一方、階段上では子どもが勝手に下り始めることを防ぐ役割があります。子どもが階段の上下どちらにも一人で近づける間取りなら、それぞれの側から侵入できないか確認してください。

ここで大切なのは、「上下に同じゲートを一つずつ買えばいい」ではないということです。東京都は、製品によって「階段上への設置禁止」など使用できる場所が異なるため、購入前に設置場所と商品の表示を確認するよう案内しています。

階段上では対応製品か必ず確認する

階段上は、ゲートを越えた先がそのまま階段です。もしゲートへ子どもが体重を掛けたときに本体が外れれば、ゲートと一緒に転落する危険があります。東京都は階段上で使用する場合、次の点を案内しています。

  • 設置場所に適した製品を選ぶ
  • 取扱説明書に従って固定する
  • 必要な強度や材質の壁・柱へ取り付ける
  • 階段側へ扉が開かないようにする
  • ねじ止め式や固定用カップを付けたつっぱり式など、より強固に固定できる製品を検討する

商品名だけで判断せず、「階段上で使用できる」と取扱説明書などで確認できるかを必ず見てください。

閉め忘れ・がたつきを確認する

ゲートを設置した後に意外と起こりやすいのが、閉め忘れです。

東京都には、上の子が階段ゲートのロックを外したことで、下の子がゲートを開けて転落した事例も寄せられています。

また、子どもがゲートを揺らす、何度も開閉する、壁との固定部分が緩むことで、設置した直後より不安定になることもあります。次の項目を時々確認してみましょう。

  • ゲートが最後まで閉まる
  • ロックが確実に掛かる
  • 本体にがたつきや傾きがない
  • 子どもがロックを解除できない
  • 家族が閉め忘れていない
  • 子どもがゲートへ登っていない

安全グッズは「設置済み」という状態ではなく、今も安全機能が働いているかを見ることが大切です。

成長して突破するようになったら見直す

子どもは、いつまでもゲートを開けられないわけではありません。東京都は、一般的なベビーゲート等について、使用対象年齢を超えるとロックを解除するなどして、移動を防げなくなるおそれがあると案内しています。

ただし、「○歳になったら全部外す」と一律に判断するのも避けたいところです。製品ごとの対象年齢を確認したうえで、子どもの行動も見ながら次の対策へ移行します。

  • ロックを自分で開けるようになった
  • ゲートを乗り越えようとする
  • ゲートを激しく揺らす
  • 自分で安全に階段を使えるようになった

子どもが階段を使い始めたら付き添い方を変える

ある時期からは、階段へ入れないだけでは生活しにくくなります。子ども自身が二階へ移動するようになったら、「階段を使わせない」から「安全に使う方法を覚える」へ少しずつ移行します。

大人は子どもの下側に立つ

小さな子どもの階段練習では、大人がどこにいるかも重要です。自治体の事故防止情報では、子どもが転んでも支えられるよう、階段を上り下りするときに大人が下側を歩くか、手をつなぐ方法が示されています。上るときに子どもの後ろ側、下りるときに子どもの前側にいるイメージです。

ただ後ろから「ゆっくりね」と声を掛けるだけではなく、バランスを崩した瞬間に手を出せる場所にいましょう。

最初は一段ずつゆっくり使う

階段を使い始めた子どもは、上ることに夢中になると足元を確認しないことがあります。最初は次の基本を繰り返します。

  • 一段ずつ進む
  • 手すりや大人の手を使う
  • 前を向く
  • 走らない

「上手にできたか」より、同じ動きを安全に繰り返せるようになることを優先してください。

手をつなぐか、すぐ支えられる位置にいる

子どもが一人で階段を上り下りできるようになると、つい少し離れた場所から見守りたくなります。でも、できることと、失敗したときに立て直せることは別です。特に階段を使い始めたばかりの時期は、手をつなぐか、転びそうになった瞬間に支えられる距離を保ちましょう。

階段で遊ばないルールを決める

運動能力が高くなった子どもには、環境対策だけでなく安全な使い方も必要です。家庭では、年齢に合わせて次のようなルールを決めていきます。

  • 階段を走らない
  • 押し合わない
  • 手すりへぶら下がらない
  • 階段から飛び降りない
  • おもちゃで遊ばない

たくさんの禁止事項を一度に言うより、「階段では歩く」「遊ぶのは部屋」というように、覚えやすい言葉にすると伝えやすくなります。

階段そのものの安全を確認する

子どもの行動だけでなく、階段の環境にも転倒・転落につながるものがないか確認します。東京都も、階段は歩き方や上り下りをまだ十分に習得していない子どもにとって、転落だけでなく転倒の危険がある場所だとしています。

手すりを握れるか

子どもが自分で階段を使うようになったら、手すりを使える環境か確認します。手すりがあるだけでなく、次の点も見てください。

  • 途中で物が置かれていない
  • ぐらつきがない
  • 子どもがつかみやすい
  • 上から下まで使える

住宅の構造によって適した手すりは異なるため、新設や変更が必要な場合は住宅の施工条件も確認します。

段に物を置かない

「あとで二階へ持っていこう」と、階段へ洗濯物や荷物を置いていないでしょうか。大人には見えている物でも、走ってくる子どもや、足元を見ることに慣れていない子どもにはつまずきの原因になります。階段には、次の物を一時置きしないようにします。

  • おもちゃ
  • バッグ
  • 洗濯物
  • 段ボール

階段を収納や荷物置き場として使わないだけでも、つまずく原因を一つ減らせます。

滑りやすくなっていないか

階段では、足を滑らせたことがそのまま転落につながる場合があります。東京都は階段事故対策として滑り止めの活用も紹介しています。

滑り止めマットやテープを付ければ終わりではありません。端がめくれたり、粘着部分が剥がれたりすると、今度はそこへ足を引っ掛ける原因になります。

使用する場合は、次のことを定期的に確認してください。

  • ずれていない
  • 端が浮いていない
  • 劣化していない
  • 階段の材質に合っている

滑りやすい靴下や大きすぎるスリッパなど、子どもの足元も合わせて見直します。

暗い階段は足元を見えるようにする

昼間は十分明るい階段でも、夜になると段の境目が見えにくくなることがあります。特に寝室とトイレが別の階にある家など、夜間に子どもが階段を使う可能性がある場合は、足元まで見える明るさを確保しておきましょう。照明のスイッチへ子ども自身が届くか、暗い状態で階段へ出てしまわないかも確認します。

オープン階段や手すりの隙間も見る

階段の転落は、進行方向へ落ちるだけとは限りません。オープン階段や吹き抜けに面した階段では、横側に大きな隙間がある住宅もあります。子どもが次のことをできないか、実際の住宅構造を確認してください。

  • 手すりの隙間へ体を入れる
  • 横から身を乗り出す
  • 手すりへ登る

必要な対策は階段の形状によって異なるため、後付けのネットなどを使用する場合も、転落防止用品として適切に固定できるかを確認して選びましょう。

階段の上と下も片づける

階段そのものをきれいにしても、上り口や下り口に危険な物があれば事故につながります。階段の安全を見るときは、「落ち始める場所」と「落ちた先」まで一緒に見るのがおすすめです。

階段の上におもちゃを置かない

階段の一番上に、次のような物が置かれていると、踏んだり、拾おうとして体勢を崩したりすることがあります。

  • おもちゃ
  • 洗濯物
  • バッグ
  • スマートフォン
  • スリッパ

特に子どもは気になる物を見つけると、階段を下りている途中でも突然立ち止まることがあります。階段の上側にも、足を置く十分なスペースを残しておきましょう。

階段下に硬い物を置かない

転落そのものを防ぐことが最優先ですが、それと同時に、万が一落ちた場合にぶつかる物も確認しておきます。階段のすぐ下に次のような物があると、転落した後にさらに強くぶつかる可能性があります。

  • 角の鋭い収納家具
  • 硬い大型おもちゃ
  • ガラス製品
  • 重い置物

階段下収納などを使っている家庭では、通路側へ硬い物や角が飛び出していないかも見てください。

年齢・発達で変わる階段の危険

階段事故の対策は、子どもの成長によって変わります。年齢はあくまで目安として、実際にどんな動きができるかを見ながら調整してください。

発達の目安階段で優先して見ること
ハイハイ勝手に近づけない
つかまり立ち一段目へ登らせない
一人歩きゲートと付き添い
2〜3歳頃安全な上り下りを覚える
4歳以降走る・遊ぶ行動を防ぐ

ハイハイ期は「入れない」を優先する

ハイハイ期は、階段の安全な使い方を教えるより、まず自由に階段へ入らない環境を作ります。こども家庭庁も、ハイハイをする頃から階段からの転落が起こるとして対策を呼びかけています。「まだ上れないから」と判断せず、階段へ自力で移動できるようになったら確認してください。

一人歩き頃は勝手に使わせない

歩けるようになると、階段へ向かう速度も早くなります。東京都が東京消防庁のデータを基にまとめた情報でも、1歳になると階段からの転落・転倒が増えることが示されています。この時期はゲートなどの環境対策を続けながら、大人と一緒に上り下りする練習を始めます。

2〜3歳頃は安全な上り下りを覚える

自分で階段を使えるようになってくると、いつまでも階段を完全に封鎖するだけでは生活しにくくなります。一段ずつ進む、手すりを使う、走らない、大人が近くにいるときに使う。こうした習慣を繰り返し教えていきます。上手に下りられた日があっても、疲れているときや急いでいるときには失敗することがあります。

4歳以降は「できるから大丈夫」にしない

4歳以降になると、階段を上る・下りる動作そのものはかなり安定してきます。その一方で、次のような乳幼児期とは違う危険が出てきます。

  • 走る
  • 兄弟を追いかける
  • ジャンプする
  • 物を持ったまま移動する

「もう階段を使えるから安全」ではなく、事故の原因が変わったと考えてください。

3分でできる階段安全チェック

スマートフォンを持ったまま、一度階段の上から下まで確認してみてください。全部を一度に直す必要はありません。まず危険になりそうな場所を見つけるためのチェックです。各項目はタップしてチェックを付けられます。

階段への侵入

ベビーゲート

階段

上り下り

一つでも気になるところがあれば、事故が起こる前に直せる場所です。特に、ゲートの閉め忘れ、固定の緩み、階段上の荷物などはその日のうちに確認できます。

階段対策でやりがちな勘違い

階段対策をしていても、「これをやったからもう大丈夫」と思ったところに別の危険が残っていることがあります。よくある考え方を確認しておきましょう。

「歩くまでは階段対策はいらない」

階段事故は歩き始めてからとは限りません。こども家庭庁は、ハイハイをする頃から階段からの転落が起こるとして対策を案内しています。自分で移動できるようになったら、歩けるかどうかに関係なく階段を確認してください。

「ゲートを付ければ大丈夫」

ベビーゲートは階段への侵入を防ぐために役立ちますが、取り付け方や使用方法によっては十分に機能しません。東京都には、ゲートの外れ、閉め忘れ、乗り越え、家族によるロック解除などに関連する事例が寄せられています。設置後も定期的な確認が必要です。

「つっぱり式ならどこでも使える」

ベビーゲートには、階段上へ設置できない製品があります。東京都も、設置場所や幅、壁の材質などによって使える製品が異なるとして、購入前に商品の表示を確認するよう案内しています。「ベビーゲート」という名前だけで選ばず、使用したい場所に対応しているか確認してください。

「自分で下りられればもう安全」

自分で階段を下りられるようになっても、事故の可能性がなくなるわけではありません。今度は走る、ジャンプする、兄弟を追いかける、物を持って移動するといった行動が増えます。ゲートが不要になる時期と、階段の安全教育が不要になる時期は同じではありません。

「滑り止めを付ければ安心」

滑り止め用品も、状態が悪くなれば別のつまずきの原因になることがあります。めくれ、ずれ、劣化を確認し、製品の使用方法に従って適切に設置してください。階段の安全は、一つの用品だけではなく、手すり、明るさ、荷物、子どもの使い方を合わせて考えます。

階段から落ちたときは子どもの様子を見る

どれだけ環境を整えても、事故を完全にゼロにできるとは限りません。子どもが階段から転落した場合は、まず安全な場所で状態を確認してください。特に頭を強く打った可能性がある場合は、見た目だけで「大丈夫」と決めつけないことが大切です。

日本赤十字系の医療機関では、頭を強く打った後に、けいれん、普段と違う様子、起こしても反応が悪い、手足や体の動きがおかしい、痛みが悪化する、繰り返し吐くといった症状がある場合には速やかな受診を案内しています。

119番/意識がない、呼吸がおかしい、けいれんが続く、大量に出血しているなど、明らかに緊急性が高い場合はすぐに連絡してください。

#8000/「救急車を呼ぶほどなのか」「今夜受診した方がいいのか」と迷う場合は、休日・夜間の子ども医療電話相談を利用できます。住んでいる都道府県の窓口につながり、小児科医師や看護師から症状に応じた対処や受診について助言を受けられます。利用時間は地域によって異なります。

事故が起きたときは、次のことを分かる範囲で覚えておくと、医療機関へ相談するときにも伝えやすくなります。

  • どのくらいの高さから落ちたか
  • どこを打ったか
  • 事故直後の様子
  • 嘔吐やけいれんの有無
  • 普段との違い

階段の転落事故についてよくある質問

階段は家によって形状が違い、子どもの発達にも個人差があります。ここでは、階段の転落対策で迷いやすい点を整理します。

ベビーゲートは階段の上と下の両方に必要?

子どもが階段の上下どちら側にも一人で近づける環境なら、それぞれから階段へ入る危険を確認する必要があります。階段下では勝手に上ることを、階段上では勝手に下りることを防ぐというように役割が異なります。ただし、設置場所によって使用できる製品が違うため、単純に同じゲートを上下へ取り付けるのではなく、必ず商品の表示と取扱説明書を確認してください。

階段上につっぱり式ゲートを使ってもいい?

「つっぱり式」という種類だけでは判断できません。東京都は、階段上ではねじ止め式や固定用カップを付けたつっぱり式などを、取扱説明書に従って強度のある壁・柱へ固定し、扉が階段側へ開かないよう設置することなどを案内しています。最も大切なのは、その製品が階段上での使用を認めているかを確認することです。

ベビーゲートは何歳まで使う?

一律に「○歳まで」と決めるのではなく、使用している製品の対象年齢を確認してください。東京都は、国内で販売されている一般的なベビーゲート等には24か月までを対象とする製品があり、対象年齢を超えると子ども自身がロックを解除するなど、移動を防げないおそれがあると案内しています。年齢だけでなく、乗り越える、開ける、激しく揺らすといった行動が始まっていないかも見てください。

子どもは何歳から一人で階段を使える?

「○歳なら一人で大丈夫」と一律には決められません。階段の形状、手すり、子どもの運動能力、階段を安全に使うルールを理解できているかなどによって変わります。年齢ではなく、一段ずつ安定して上り下りできるか、手すりを使えるか、走らずに使えるかを確認しながら、付き添い方を少しずつ変えていきましょう。

階段に滑り止めは必要?

階段の材質や滑りやすさによって判断します。東京都も階段の転落・転倒対策として滑り止めの利用を紹介しています。使用する場合は、マットやテープがずれたり剥がれたりして、かえって足を引っ掛ける状態になっていないか定期的に確認してください。

手すりがあれば転落対策は十分?

手すりは階段を安全に上り下りするために役立ちますが、それだけでは階段への侵入を防げません。まだ一人で安全に階段を使えない子どもでは、ゲートなどによる侵入対策と組み合わせます。また、段に物が置かれていないか、滑りやすくないか、暗くないかなど、階段全体を見ることも必要です。

階段から落ちて頭を打ったらどうする?

まず子どもの意識、呼吸、出血、体の動き、普段との違いを確認してください。けいれん、繰り返す嘔吐、反応がおかしい、手足の動きがおかしいなどがある場合は、速やかに医療機関へ相談・受診してください。意識がない、呼吸がおかしいなど緊急性が高い場合は119番です。休日や夜間で受診すべきか迷う場合は、#8000でも相談できます。

階段事故は「落ちないよう見張る」より先に環境を変える

階段からの転落事故を防ごうとすると、「絶対に目を離さないようにしなければ」と考えてしまいがちです。でも、食事を作る、洗濯をする、トイレへ行く。子育てをしながら生活していれば、一日中数秒たりとも子どもから目を離さないことは現実的ではありません。東京都も、転落事故を防ぐには見守りだけに頼らず、目を離した場合でも事故の危険を小さくできる環境づくりが重要だとしています。

階段の安全対策は、子どもの成長に合わせて次のように変えていきます。

  1. 一人で入れない
  2. 勝手に使わせない
  3. 大人と一緒に使う
  4. 安全な上り下りを覚える

まず今日確認してほしいのは、階段そのものよりも入口です。子どもが今いる場所から、一人で階段まで行けるでしょうか。ゲートがあるなら、しっかり閉まり、ぐらつかず、今の子どもが開けたり乗り越えたりできないでしょうか。

そして階段を使えるようになったら、今度は段の上の物、手すり、滑りやすさ、明るさを見直します。「昨日まではできなかった」が変わったときこそ、階段の安全を見直すタイミングです。

子どもの成長を止めるのではなく、成長するたびに家の環境も一歩先に変えていきましょう。

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